2005年2月、アメリカ合衆国カリフォルニア州で設立された動画共有サービス会社が出来て早くも13年。今では誰もがお世話になったり、これを使ってお仕事が出来ているという動画ツール、YouTubeです。
「YOUTUBER(ユーチューバー)の年収」なんていう事が、平気で載るような世の中になっています。
さて、あなたは、YouTubeのある機能を使うと、歌の練習が効果的に出来てしまう。そんなやり方をご存知でしょうか?
- ちょっとした工夫で
- 便利な
このやり方で、難しい課題曲もすんなりとこなせてしまいます。
このやり方を使うと次のような曲に対して有効なボーカルトレーニングとなります。
☑ 外タレ曲、外国語の曲で発音がスムーズになる
☑ 難しいメロディ、細かな音符のあるメロディも歌えるようになる
☑ 簡単なので、出来るまで繰り返しやることで上達が早くなる
☑ ちょっとした工夫であなたのオリジナル練習ツールとなる
僕をご存知の方は知っていらっしゃるかもしれませんが、僕は、すぐに結果の出るような
Before → After
ではなく、どちらかというと継続指向です。
それなのに、今回ばかりは便利で直ぐに出来てしまうこのやり方をお勧めしますね。
いったいどんなやり方なのでしょうか?
ボーカルの練習には YouTube を使おう♪
読者の方の中には、このやり方をご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。
なので興味のある方は先を読んでください。
僕は、レッスンでこのやり方を使っています。毎回ではないんですが、課題曲を新しい曲にした時やレッスンの中で吟味をしたいときに使っています。意外と生徒さん知らない人が多かったのでした。
そこで皆さんと共有したく、今回コラム記事にしました。
このやり方は本当に簡単なので、覚えてしまえば後は練習に時間を費やすことが出来る、というわけです。
設定機能を使った練習
では、どんなやり方なのか見ていくことにしましょう。
PCを使う方法とスマホを使う方法とを分けて説明します。
PCを使ったやり方
YouTubeを立ち上げます。
赤枠の四画で囲った部分の黄色の下線をご覧ください。速度 標準>を変えていきます。
画面の上から速度の倍速表示を確認してください。
< 速度 、0.25、0.5、0.75、標準、1.25、1.5、1.75、2
この倍速表示なんですが、音程や曲のキー(調)に影響しません。
今の倍速アプリはよく出来ていて、ひと昔前のような速度を遅くするとキーが下がる。また倍速にするとキーが上がるなんていうことはありません。
ブラウザによって選択できる画質や再生できる音声に違いがあります。また、アップされている音質によっては多少「おやおや?」という部分もありますが、聴くに耐えられない!といったことはないと思います。
上の写真は、速度0.75倍速に設定したものを画像にしました。
さて、イエローグリーンで囲んであるアノテーションとは何でしょう?
知らない方のために少し解説しましょう。
【アノテーション(annotation)について】
本来の意味は「注釈」。YouTube動画でのアノテーションとは、制作者の好きなタイミングで動画の中ににテキストとリンクを貼付けることが出来る機能でした。
しかし、2017年5月2日にアノテーション機能は廃止されました。
最大の欠点はデスクトップでしか表示されないことでした。現在YouTube動画は60%以上がモバイルから視聴されています。「終了画面」と「カード」はモバイルでも表示されるので、現在では、アノテーションの代わりに「カード」や「終了画面」を効果的に使っています。
この写真は、アノテーション機能のないものです。現在はYouTubeにアノテーションはありません。
※PC用に使った写真は、ハーモニカ演奏をトリミング。部分的に使用した画像です。
スマホを使ったやり方
スマホの場合は、次のような手順で速度を変えます。使う頻度としては圧倒的にスマホの方が多いかもしれませんね。
写真は、iPhoneの場合です。
歌だけではなく、こんな練習にも役立つ
楽器の練習に役立つ
ここまで読んでいただいて、
気づいたあなたもいらっしゃるかもしれません。
このやり方は、歌だけでなく楽器の練習にも役立ちますよね。
- ギターの速弾き
- ソロ楽器の速弾き
- カウンターフレーズが入るタイミング
- バッキング、カッティングのテクニックなど
【カウンターフレーズ】メロディーの隙間を埋めるフレーズのこと。ミュージシャンのあなたはオブリ(ガート/ガード)といった用語を耳にしているかもしれません。
Obbligato:イタリア語で「義務づけられた」を意味
obrigado:ポルトガル語では、「ありがとう」の意味。女性が使うとobrigada
語学の練習に役立つ
外国語の学習習得にもこの機能を使って出来ます。
ディクテーションの練習に有効活用できますしね。
また発想を変えて、1.25倍速や1.5倍速で聴き取りの練習、標準や1.25倍速でシャドウイングやラギングの練習などにも効果を発揮します。
1.25倍速~2倍速でやってみると、脳に刺激が与えられ活性化されますよ。
▼シャドウイング関連記事はこちら
まとめ
YouTubeは、あなたの聞く力、聴く力、読む力、書く力を養うための強力なツールです。ぜひとも試してみてください。
今回、この記事のカテゴリーを「ボイトレジム」ではなく、「ボーカリストのための楽器」としました。楽器という単語の意味合いを「音を醸し出す道具」、といった狭い意味でとらえるのではなく、
- 音を醸し出す器具(まずこれがあって)
- 演奏するための器具
- 自分自身の音楽ツールとしての楽器
といった位置づけです。