ボーカリストとマイク♪
ボーカリストにとって一番身近な楽器と言えば、自分の身体。では2番目に身近な楽器と言えば?
それはマイクです。今回はマイクロフォン(マイク)について書いていきます。
マイクというとどれも同じ。そんな風には思っていませんか?実は用途によって使うマイクが変わってきます。
- カラオケで使う場合
- ライブやスタジオで使う場合
- レコーディングに使う場合
ひとつずつ見ていきましょう。
カラオケで使う
カラオケで使う場合はダイナミック型のマイク(ダイナミックマイクとも)を使います。
ライブでもダイナミックマイクを使う事が多いんですが、カラオケで使うものはライブで使うものと比べると、安っぽいイメージでした。しかし、今ではクオリティが上がっています。
さて、カラオケボックスにあるマイクは、ほとんどがシールドのないワイヤレスマイクです。シールド付きのマイクもありますが。
最近では、写真のようにマイク本体に固定電話の子機のようなプッシュボタンが付いているものもあります。
【シールド(シールド・ケーブル shielded cable)】とは、内部の導線を覆ったケーブルで外部からのノイズ、干渉を受けにくい造りとなっています。
ライブやスタジオで使う
ライブやスタジオのリハで使うマイクもダイナミックマイクです。写真番号1はSHURE( シュアー )SM-58S。スイッチ付きです。ライブやスタジオでは定番のマイクですね。こういったマイクはシールドが必要になります。
ボーカリストの方は「自分のマイクを1本持っておくとよい」ということはあらゆる所で言われていると思います。SM58シリーズの場合、中域が持ち上がるふくよかな音色です。ただ、人によっては声がこもりやすいという欠点もあります。
もう少し、声のアタック感をつけたければ、写真番号2のSHUREのBETA-58Aが良いかもしれません。ただし、ハウリングに気をつけましょう。
【ハウリング】スピーカーから出た音→マイクに入る→音が増幅→またスピーカーに・・・。これが繰り返されると不快な音になります。低音なら「ブ~~ン」。高音なら「キーン」といった音の出る現象。
レコーディングの現場で使う
レコーディングに使う場合はコンデンサー型のマイク(コンデンサーマイクとも)を使います。このマイクは感度が良いので、低域のノイズまで拾ってしまいます。
そこでフィルターで低域をカットするのです。
コンデンサー型マイクは、電気を蓄えたり放出したりするコンデンサーの原理を応用したものです。電極に電気を貯めなくてはならないので電源が必要になります。ファンタム電源と呼ばれる仕組みで電源をマイクに送ることになります。ファンタム電源には9V、24V、48Vとありますが、よく使われるのは48Vです。
最近では、コンデ ンサー型のマイクもライブで使えるようになりました。レコーディング現場では定番のマイクです。
上の写真番号3は、RODE ( ロード ) のNT1-Aというコンデンサー型マイクです。コンデンサーマイクはダイナミックマイクに比べ、結構繊細な音も拾ってくれます。湿度や衝撃に気をつけないとなりません。手が滑って落としてしまった!なんていうことのないようにしましょう。
コンデンサー型のマイクは、最近では比較的安く買えるようになりました。
ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの詳しいことは、別の記事にして書いていきます。