昨年11月(2018年11月から)から上映された映画『ボヘミアンラプソディ』の大ヒットで、「英語の歌を歌いたい」といった方のお問い合わせが増えてきています。
YouTubeで
洋楽-歌い方
で検索をかけてみると、結構たくさんでてきます。
今回は、洋楽初心者の方でも、ある3つの項目に関心を向ければ、練習すればするほど英語の歌をネイティブ並みに近づけて歌えるといった内容をお届けいたします。
この記事は、ボイストレーニングの知識について基礎的なことが分かっている方々を対象といたします。
留学未経験でも英語として歌える♪
YouTubeにある洋楽指導動画の中には、ボイストレーナーではなく、英会話のインストラクターが歌い方の解説をしている動画もあります。一方でボイストレーナーが洋楽の歌い方を解説している動画もあります。
それぞれ素晴らしい解説付きで分かりやすいのですが、困ったことが・・・。
それは両者で矛盾している内容に出くわした時です。
これまで何度かお伝えしていることですが、正しさは人の数ほどあります。「正しい」という単語を「確かな」と言い換えをしたところで意味合いは同じだと考えます。
▼ボイストレーニングの「正しさ」をワードにした記事
まずは、音としての関心度を養う
この音として歌えるかどうかが大事かと考えます。
やってしまいがちなことは、英語―日本語と置き換えた時に意味を考えてしまうことなので、まずそれはいったん置いておきます。意味の理解は、その次の段階でも構いません。
英語の歌をネイティブ並みに近づけるためのある能力、それは次の3つになります。英語の発音が良くて英語の歌もうまいボーカルは、音に対しての関心度があります。それに気づいて深堀出来る能力です。
1.自分の英語の発音に対しての関心度
英語の発音に全く無関心な人はいるのでしょうか?
和製英語とはいえ、横文字で書かれている語彙は氾濫していますし、単語によっては逆輸入されている語もあるほどです。
「無関心」ではなく、「嫌い」なだけではないでしょうか?何となく無関心なふりを装っているのかもしれません
「好き」の反対は「嫌い」ではなく、「無関心」だということをそのまま持ち込みました。
在留資格を得て、日本に滞在する外国人が多い昨今、外国人の発話する日本語を聴いて、自分の英語を見つめてみる機会も増えていると思うので、自分の発音に対しての関心度をココから始めてみるのも良いかもしれません。
2.モニター能力
このモニター能力とは何でしょう?簡単に言うと、
発音のモノマネ能力
のことを指しています。
え~と。早合点しないでください。
発音のモノマネ能力の関心度と関係があるということで、誰か芸能人のモノマネをすれば英語を始めとする外国語の発音が上手くなる、ということではありませんw
ここで大切なことは、[l]と[r]の発音の違いが出来る、またはth(無声歯摩擦音と有声歯摩擦音)の発音が上手い。そんなことではないのです。これらは段階を踏んで習得すれば良いのです。
むしろ、自分の声や発音を聴いて、ネイティブと比較をする、そして、自分自身で、またはトレーナーと一緒に発音矯正(クリニック)を素直に行なえる能力なのです。
つまり、モニター能力の第一ステップは、
自分の声を客観的に聴けることといった能力です。
その為には、その前に出てきた音に対しての関心度の問題も見過ごすわけにはいきません。
3.リズムに対しての能力
いってみれば、反射神経、瞬発力を養うといったところでしょうか。
このように書くと、こんな声が聞こえてきそうですよ~。
今からそんな悲しいこと言わないでください。
日本語の曲は在る程度歌えていますよね。J-PopやJ-Rock、アニソンでも歌謡曲でも演歌でも何でもいいです。また日本語の曲の中でも、英語が入っている詞が多いです。和製英語でも構いません。
そう感じた時点で、リズムに関心を持っているということなのです。
それに、リズム感は音程と同じで
あるか? ないか?
ではなく
つけてゆくものなのです~~~~(^^♪
逆の言い方をすると、「英語のリズム感がない」ということで日本語の言葉のリズムと比較する関心があるということなのですから。
このサイトで「リズム、拍、モーラ、音節、シラブル」等検索してみてください。たくさん記事が出てきますので、ぜひぜひ参考にしてください。<m(__)m>
まとめ●まずレッスンで伸ばしてゆける能力は?
レッスンで伸ばしてゆける能力とは、生徒さんとトレーナーが共に変えることが出来る能力のことを指します。
まず、変えてゆけるものは上の1~3の中でいうとどれでしょう?
3.リズムに対しての能力
先ほども書きましたがリズム感はつけてゆくものなので、日本語と英語の言葉のリズムの違いを理解するのには練習が必要かもしれません。
僕も
と言っています。そのためには、生徒さんを導いてあげる期間は必ず必要になってきます。
2.モニター能力(発音のモノマネ能力)
カラオケでも歌の上手い人は、リズムや音程、抑揚に対してのモニター能力が働いています。自分のことをチェックできるので、トレーナーは習得の道を外れないように、軌道修正を施してあげればよいわけです。
また、こういった能力は後天的かもしれませんが、ある意味その生徒さんが既に持っている能力でもあるのです。
なので、トレーナーが
と教えたところで、本末転倒です。生徒さん皆がそのような能力があるかどうかは別問題だからです。
1.自分の英語の発音に対しての関心度
これに対して「1.自分の英語の発音に対しての関心度」はどうでしょう?これは、生徒さん自身の動機づけややる気でどのようにでもなります。関心の度合いによって生徒さん自らの力で変えること、高めることができると思います。そして、トレーナーもアドバイスする事で、それを高めてあげることが出来る可能性もあります。
なので、まず、1.自分の英語の発音に対しての関心度から始めてみませんか?始めてみましょうか(^O^)