レッスンのシラバス 【ハーモニカレッスンを例に】

ハーモニカレッスンでやること ボーカリストのための楽器

ボーカルに一番近い楽器といえば、管楽器やフルート、Harmonicaに代表されるいわゆる「吹きモノ」と言われている楽器の種類です。

今回は、ハーモニカレッスンでやることのフローをお届けしましょう。なお、ここでいうHarmonicaとは「10ホールズハーモニカ」のことを指します。

ハーモニカなんて僕には(私には)関係ないよ。

そう感じたあなたも、ちょっとこの数字をご覧ください。

 

この数字が何を示しているのかわかりますか?

 

91%

 

実は、中堅から大手の音楽教室で楽器を習い始めたものの、これだけの方が1年経たずして辞めていかれるという数字なんです!

ひょえ~~~!!

ひと昔前までは、楽器を買ったんだから投資した分、元を取らないといけない!という理由で何年も続いていた人もいました。それが1年未満とは・・・

10ホールズハーモニカのテクニック総称♪

10ホールズハーモニカは、まず初期の段階で確実にツマヅキが2度訪れます!

  • きれいな単音が出ない(とくに2番の吸う方の音)
  • ベンドがかからない。その前段階で行なうフェイクもイマイチ

このふたつを完全にクリアするには、僕は2年近くかかってしまいました。でも途中で半年近く吹いてない時期を除いてです。

実はこの段階で放り投げて(諦めて)しまう人がどれだけいることでしょう。自分の経験やこれまでの経緯から判断して、こういった人達は「師匠(ハーモニカの先生)を変えたところで支障が出るだけ」ですww

誰に師事しようが、最終的には自分自身のプレイスタイルと、音楽観価値観ですからね!

さらに、Harmonicaを難しくさせている理由のひとつに

テクニックの全体が把握しにくい。口の中で舌がどう動いているのか判らない。

といったことが挙げられます。ギターやベースのように指の使い方が見えるわけではありません。もちろん、どの楽器でも突き詰めていけば広がりと深みがあることは、楽器を3年以上演っているあなたならば、感じていることですよね。

今回は、シラバスとしてリスト形式でお届けいたします。ひとつひとつのテクニックを挙げていくことは、別の機会に譲りましょう。

シラバスと似た用語にカリキュラムがありますが、カリキュラムとシラバスの違いは、こちらから。

1.基礎の基礎

ハーモニカの持ち方、咥え方

上手く演奏できなかったら確実にココに戻りましょう。歌うときのフォーム、スタンスと同じですね。

吹くことと吸うこと
複数の穴
単音吹き 4番 1番 2番 3番 の順に 易→難
単音吸い 1番 4番 2番 3番 の順に 易→難
ハイノート 7番 8番 9番 10番 の順に 易→難
マイクの持ち方
オープン・スタイル:スタンドマイクに向かって
クローズド・スタイル:マイクを手に持って覆いながら

2.ハーモニカ中心のテクニック

さぁ、ここからはいよいよHarmonicaのテクニックをまとめたリストをお届けいたします。

これは、Harmonicaのレッスンで行うべき全てのことが網羅してあります。ひとつひとつの詳しい説明は実際のレッスンで行っています。

リズム

タンギング:舌を使った演奏テクニック

シングルタンギング
ダブルタンギング➡
トリプルタンギング➡
ゆったりした息の流れは基本中の基本
バンプ(Bump)
タンギングで3連
タングブロッキング①➡
タングブロッキング②➡
オクターブ奏法
ベースを入れての奏法

音程を変える

ワーブリング

グリッサンド ハーモニカをスライドさせる
トレモロ(トリル)①➡ ハーモニカを動かす
トレモロ(トリル)②➡ 首を横に振る
トレモロ(トリル)②➡ 舌を左右に移動させる

なお、他の楽器の分野やジャンルの違いで、トレモロ≠トリルの場合がありますが、Harmonicaの世界ではほぼ同じ意味として使っています。

表情をつける

ビブラート

タングビブラート:舌を使ったビブラート
マウスビブラート:唇を使ってのビブラート
スロートビブラート:吸う方専用 喉を使ったビブラート
フィンガービブラート:指を使ったやり方も
ハンドビブラート:ギターのワウのような効果

音を曲げる

これら、フェイクやベンドがHarmonicaらしい音色を醸し出してくれます。

フェイク

フェイク :1番から6番までの吸う
ブローフェイク:8番 9番 10番 を吹く
フェイク :ギターのチョーキングのような効果

ベンド

ベンディング:1番 4番 吸う 半音 下げる
ベンディング :2番吸う 半音➡1音 下げる
ベンディング:3番吸う 半音➡1音➡1音半 下げる
オーバーブロー:1番4番5番6番
オーバードロー:8番 9番 10番

▼きれいな音でベンドをするコツ
・首や喉の力を抜く
・穴のセンターを咥える
・口はハーモニカから離さない
・舌の動きや位置の研究をする
・まっすぐに吸う

3.応用編

さて、基本のテクニックは曲の中で使えてこそ活きてきます。せっかくテクニックを覚えてもアンサンブルの中で使えないようでは、身体に馴染んだとは言えません。

アンサンブルの中で、バッキングでのリズム、ソロのフレージングとしてしっかりと使えるようになるまでには、練習練習の繰り返しです。

ローマは一日にして成らず です。

実践のための合わせ技

曲に応じたポジションが使えている
曲に合わせて表現豊かに演奏できている
長さ、形式、コード進行、曲のムードに沿って演奏できている
ソロとバッキングの使い分けができる
アドリブのための4つの引き出しから使うことができている

ポジションとは、曲の雰囲気やフィーリングに応じてハーモニカを使い分けることをいいます。

例えば、キーCの曲は、CのHarmonicaを使うのか?F、B♭、Gを使うのかで醸し出す雰囲気と味が変わってくるのです。

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ハーモニカレッスン教材

時々訊かれますが、

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これはですね。室長の辿ってきた音楽の歴史そのものでもあるんです。話せば長~~~~くなってしまいますが、かいつまんで知りたい方にはこちらをどうぞ。

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一言でいうならばボーカル⇔ハーモニカは、自分の中では太いパイプのように繋がってるということです。

何故かは解りませんが、ボイトレは理論と感覚とのブレンドで、ハーモニカの場合は感覚で伝えてしまっている自分がいます。

楽器が売れなくなったといわれている昨今ですが、また、ライブ活動が持ち直してきつつあるようです。そんな中、当教室でも歌うことだけでなく、楽器をやりながら、弾き語りをしたいという生徒さんも増えつつあります。

ボーカルに一番近くて遠い楽器、Harmonicaも選択肢のひとつに入れてみてはいかがでしょう?

▼10ホールズハーモニカ(ブルースハープ)のレッスンは、ボイストレーニングコースで承っております。

ボイストレーニングコース(歌うコース)
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