歌のボイストレーニングで今でも中核を担っているのは、発声と「音程」の項目です。
今回は、音程練習の人気メニュートップ4として具体的なメニューを挙げて解説していきます。メニューは、知っておくだけではなく、やってみることが大切。くれぐれもノウハウコレクターになりませんようにお祈り申し上げますwww
音程の意味範囲を復習しつつ、歌の中で使えるようにしよう♪
これから、当教室で人気の高かった?生徒さんが燃えた?音程練習メニューをご紹介します。このメニューの中には、その昔、全国展開型のミュージックスクールや事務所直結のスクール、音楽専門学校に非常勤講師として在籍していた時に、同僚や先輩トレーナーから教わったメニューもあります。
【音程】ピッチ+インターバル+チューニング
✔ピッチ(pitch) とは、音の高さ(高低) の調子のこと。音程が悪いという言い方は、ピッチが悪いということ。別の意味では、基音そのもののことをピッチともいう。
✔インターバル(interval) とは、 音の高さと低さの間隔(隔たり) のこと。
例えば、「ドとラの6度のインターバルは、ピッチがとりずらい」という言い方をします。✔チューニング(tuning)とは、音の高さなどの調律が取れている状態(一致している状態)のこと。 同調。 周波数が合っている状態。
そして、さらにそのピッチを
✅補正=おぎないただすこと(広辞苑)
✅矯正=欠点をなおし、正しくすること
ということも付け加えておきます。言い換えるとピッチ補正という言い方とピッチ矯正という言い方。あなたはどちらを耳にしたことがありますか?
▼音程(ピッチ・インターバル・チューニング)の詳しいことはこちらを参考にしてください。
音程練習の4種類と注意点
ここで、音程練習を行なう際の注意点をお伝えしましょう。
それは、テンポに気をつけよう!ということです。今回出てくる譜面では恣意的にテンポ101としていますが、60~125 bpm位の範囲内でやりましょう。
はじめは80辺りから、それから少しずつテンポを上げていきます。あまりゆっくり過ぎると、息が持たなくなりますので、あなたの良いテンポを見つけてやっていきましょう。
また、あなたの体調によっても、テンポ感が変わってくるかもしれません。今、あなたが歌っている課題曲に合わせたテンポでもよいでしょう。そこはいろいろな工夫をしてみましょう♪
もちろん、これからご紹介する4種類のメニューで音程が全てとれるわけではありません。例えば、コール・ユーブンゲン (Chorübungen der Münchener Musikschule)などの昔からある教材も利用していただいても良いでしょう。
オクターブ練習
オクターブの練習につきましては、以下をクリックしてください。詳しいことは、クリック先の記事に載せてあります。
インターバル練習
「ドレドミドファドソドラドシドドド」インターバルを広げてゆき1オクターブの練習をします。
ボイトレをやっている方なら
ドレドミドファドソド~♪
これはとれると判断します。ところが6度が入ってくると話は別です!1度(ルート)と6度って意外に取りずらいのです。息が足りなくなる頃にオクターブです。
続いて上の「ド」から降りていきましょう。「ドシドラドソドファドミドレドドド」と上手く出来るでしょうか?息が足りなくなってくるところで、上の「ド」の発声はキツイものがあります。喉声(喉を詰めた声)にならないようにしましょう。
図1よりも図2の方が難しいと判断します。
長短3度で上がったり降りたり
今度は「ド―レ」ではなく「ド―ミ」と3番目の音に飛びます。
- ド―ミ(長3度のインターバル)
- レ―ファ(短3度のインターバル)
- ミ―ソ(短3度のインターバル)
- ファ―ラ(長3度のインターバル)
- ソ―シ(長3度のインターバル)
- ラ―ド(短3度のインターバル)
- シ―レ(短3度のインターバル)―ド
のように、音の隔たりを声のピッチがずれないように練習していきます。
今度は、上から降りてくる練習です。
- ドーラ
- シ―ソ
- ラーファ
- ソ―ミ
- ファーレ
- ミード
- レーシ―ド
こちらの方が難しいと、いわれています。
9度まで上がって降りて
僕は全国展開型スクールで非常勤のトレーナーをしていた時に、9度のメニューと、長短3度で上がったり降りたりするメニューを同僚のトレーナーから教わりました。
へぇ~。いろんな音程メニューがあるんだなぁ。
とても感心したことを思い出しました。
1オクターブまではできたとしても、9度まで上がると慣れていないためにピッチを外しやすくなります。♭する人が多くなり、8度(オクターブ)➡9度に上がる前に声のチューニングが必要となります。
どの練習をとっても
- 身体づかい
- 息のコントロール
- クセの発見
など、気づきがたくさんあります。
歌で使えるように、音程練習をボイトレのメニューに組み込んでください。といっても一人では難しいかもしれません。そんな時にはぜひ相談してください。
音程だけでなく、声量もつけたいんです。
私は滑舌がよくないから治したい。
このように音程だけではなく、別の課題をクリアするためにボイストレーニングのレッスンを受けている生徒さんもいらっしゃいますね。
それでは、総合的に上達させてゆくためにはどうすればよいのでしょう?
次回から、【声を良くしたい時のアプローチ「8つの切り口」】やといった内容でおとどけする予定です。
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