あなたの表現パフォーマンス、ボイストレーニングでも楽器でも上手くなったその先には何があるのでしょう?歌うことでも楽器でも、ジムでトレーニングすることも、結果の先にあるものを見つかられるかどうかで、次のステップが変わってきます。
歌が上手くなったらその先に見えてくるものがたくさんあります。それは人によって違ってきますが、素となる部分は同じである。そんな気がしてなりません。それが何なのか?をシェアしていきましょう。
あなたが「どうなりたいか?」と「どう在りたいか?」が重要
今回の内容をひとことで言い表すと、次のような点になります。
- 上手くなりたいという人は多いが、まず、あなた自身の声を感じてみよう
- 感じた声を肯定しよう
- 自己肯定感を養うことは、あなたの「なりかた」と「在り方」を考えることになる
この3つになります。
上手くなりたいという人は数多くいますが
上手くなったら何が見えてきますか?
腹式発声っがしっかりできている。低音から高音まで安定している。音程を外さない(難しいメロディでもピッチを外さず、声のチューニングが出来ている)、リズム(テンポのキープ)が走ったりしない。
これらの条件をクリアしたら、あなたならではの表現力はどうなのか?
ただの棒ウタ(一本調子のメリハリのない歌い方)にならないように・・・、これらはどこのスクールでもどの歌ウマ動画、ボイトレ動画でも言われていることでしょう。
これランボラインをクリアできた時、その先には何が見えますか?何を実感しますか?ストンと腑に落ちることでも構いません。考えてみましょうか。
日本人は自分のことをどのように感じているか?
主要先進国の中でも、日本人の自己肯定感の割合は低いといわれています。
声についてはもっともっと低いようです。
あなたは自分自身の声が好きですか?
という質問に約8割の人が自分自身の声を嫌いだと答えたそうです。その人ならではの声、「個性は個声」なのに、勿体ない以前に非常事態です。さらにプラス15パーセントの割合では
う~ん。よく分かりません
という回答だったらしいのです。美しい響きを持った日本語なのに、素となる声のことを嫌がっている、または分からないという日本人なのです。
まず、あなた自身の声をあなたがどう感じるかです。
あなた自身の声を感じるためには、次のふたつのことを繰り返さないとなりません。
- 主観的に感じる
- 客観的に感じる
主観的に感じるとは、あなたの五感を使ってください。インプットとアウトプットです。
客観的に感じるとは、あなた自身の声を聴くことです。自分の声だけを聴くのがイヤな人は音声解析アプリを使って視覚化するのもよいでしょう。あなたの声を聴くのではなく、観るのです。
自己肯定感を養おう
次に、感じた声を自己肯定するのです。これが難しいというより、イヤな人がかなりいるでしょう。
イヤ、言ってること分かるけど、受け入れ難い!
こんな方が多いのではないでしょうか?
実は、
ボイストレーニングを習う理由は、自己肯定感を養うため。
といった生徒さんがいらっしゃいました。某会社の社長です。
ナルホド!うまい言い方です。
と納得したのです。ボイトレで課題としていることのほとんどが自己肯定感に繋がる。
と言っていいでしょう。歌を歌うにしろ、ドラムやギターやピアノなどの楽器が上達することでも、語学の勉強にしろ、スポーツを楽しむにしろ、ジムで減量するにしろ・・・、全てそうですね。
自己肯定感については、こんなことを過去の記事に載せていました。
▼自己肯定感は「6 つの感」で支えられている
- 自尊感情 私には価値がある
- 自己受容感 今のこの状態の私でいいんだ
- 自己効力感 私には出来る やれる
- 自己信頼感 私自身を信じられる
- 自己決定感 私は自分で決められる
- 自己有用感 私は人や社会の役に立っている➡貢献
参考●中島 輝 著『 何があっても「大丈夫」と思えるようになる 自己肯定感の教科書』/SBクリエイティブ
自己肯定感は「あなたの声」で作れるのか?
少なくとも一つは作れると思います。ただし、あなたの在り方となり方を一緒に考えながら、ボイストレーニングの在り方もなり方も変わらなければならないと感じています。コロナの影響が社会を変えたからです。(コロナのせいではなく、コロナのお蔭で、です)
上の6つの自己肯定感と照らし合わせながら
自尊感情 自分の声がいいですねって何人もの人から言われて気分がいい(例えば、後輩、お店の女の子など)
自己受容感 昨日の自己練ではロングトーンが続いたけれど、今日は続かなかった。それはダメということではなく、その日の体調にもよるからこれでいいんだ。
自己効力感 やってみたらこれだけ音域が伸びた。外タレ曲を歌えるようになった。
自己信頼感 今度レコーディングする曲は難しそう。でもこれまでも何とかクリアしてきたからきっと今度もその曲の肝を見つけてカッコよく歌えるに違いない。
自己決定感 課題曲を全然決められなかったけれど、今度はこの曲を課題曲としてやりたいと、先生にお願いしてみよう。
自己有用感 またライブしてください。次回のライブもいきますよ。といわれた経験のあるあなたは、きっとお客さんから必要とされている(お客さんに貢献している)のだと思います。
ここで、自己肯定感と楽観視は違うということを再度お伝えしないとなりません。楽観視についてはこちらの記事に載せてあります。自己肯定感を養うためにはネガティブ思考も必要だというのが、僕の考えです。何故なら、リスク管理ができることと同じだと考えているからです。
これらの自己肯定感との対話は、あなたの「どうなりたいか」と「どう在りたいか」を考えることでもある。そう思っています。
そんな視点からボイストレーニングをやってみると、声や歌の見方が変わるでしょう。