「自主練、自己練の地味な部分を楽しさに変えるために(第10回目)」です。
前回、自主練や自己練をやっていく中でボイストレーニングとボーカルトレーニングとの関係をお話しました。
今回はその続編になります。
歌に関係してくるのは、トップダウン型のボイストレーニングか、ボーカルトレーニングである。
これが分かったら次の段階です、あなたの自主練のやり方は、直接歌に結び付きますか?
やり方って?やる順番なのか?
自主練って言ったって「ボイトレ」なので体を動かすんでしょ?
一体どういうことなのでしょうか?これ、あなたのインプットの仕方に関わってくることなのです。
得意な練習の仕方と出し方
イメージしてください。
気にしてみてください。
整理してみてください。
あなたは曲を覚える時にどのような覚え方をしますか?
Aさん:YouTubeでライブを観て覚えます。行った事のあるライブを思い出しながら私がライブしているイメージで歌の練習してます。
Bさん:歌詞をプリントアウトして、し●スタ【歌唱力向上委員会】の動画を見ながらチェックします。何故このように歌うとうまく聞こえるのか?知りたいからです。
Cさん:歌いたい曲があったらとりあえず歌ってみます。やってみないとイイ感じかどうか分からないから。でも高い声の出し方はこれでいいのかどうか?気になるときは先生に尋ねています。
これ、実はあなたのインプット(曲を吸収するやり方)とアウトプット(練習して表現してゆく型)に関係しているのです。あなたの五感はどういう風にインプット(曲の聴き方)とアウトプット(練習の仕方や歌い方)をしているか?それを認識してほしいのです。
Aさん:イメージ型(視覚優位)
Bさん:聴覚または言語感覚優位
Cさん:身体感覚優位
とそれぞれ得意なやり方
ボイトレと歌が結びつく魔法のアプローチ
まず、あなたのインプットとアウトプットのタイプを知ることが大切です。当然ではありますが、インプットのタイプとアウトプットのタイプでは違う場合があります。この記事ではアウトプットという解釈でお読みいただければと思います。また、当然ひとつのタイプだけではなく複合型の場合もありますので、その場合は両方ご覧ください。
以下、
- イメージ型
- 身体感覚
- 言語感覚
- 上の3つの複合型
の4タイプに分けてみましょう。傾向として出した例は(当教室 比)として捉えてください。
自分のアウトプット型を知ろう
1.イメージ型でボイトレの練習をしている場合
いわゆる、感覚で歌っているとか、フィーリングで歌っていると言われるタイプです。女性に多いタイプのようですが、実は次に出てくる身体感覚のことも含めて「フィーリング」と言っている割合が多いようです。10人中6.9人の割合でした。
イメージ先行型の人は音とイメージが結びつきやすいタイプです。感情ものっかりやすいので、気分がイイと調子良く発声できたり歌えたりしますが、落ち込んだり体調不良の場合には顕著に声に出てしまいます。
また、ディテール(細部)までイメージしたい人の場合、表現するまでの自主練でいろいろと作り込んでくる(歌い込んでくる)タイプの人も多いようです。
例)比喩を用いてみる
高音域を出したいとき、スカイツリーの天辺に向けて(某ワンバイブスのトレーナー (笑))
音は縦にとってキリンの首で(某、有名トレーナー)
ソフトクリームを頭の上に乗せてつまむ。少女アニメのおめめがパチパチ
比喩なので、あなたがイメージしやすく喉を傷めずに発声できたり歌えたり出来ればよいのです。このタイプの人はイメージトレーニングの大切さをよくわかっている人です。
2.身体感覚でボイトレの練習をしている場合
この型をアウトプットに持っている人の場合、練習熱心な場合が多いでしょう。アスリート型、役者型といってもいいほどストイックに練習するのです。
体に覚えこませることを無意識のうちにやっています。体感しやすいので、やった事への達成感はあります。体感して再現できれば直ぐ歌に使うことはできるのです。ですが、運動の要素として考えている割合が多いので、歌うとなると繊細な表現や気持ちの込め方などが疎かになる場合もあります。
例)A➡B➡サビ をパーセントで捉える
Aメロ:50~60%/Bメロ:40%~(サビ前は60%)/サビ:70~80%
瞬発力などの運動要素を歌に結び付けていくためには、Aメロ、Bメロ、サビ単位で何パーセントの割合で歌うかということを予めサクッと決めておくとよいでしょう。
例)音域の練習に発音を採り入れてみる
このように、直接的に関係しない項目を取り入れてみるとボイトレと歌の結びつきが体感しやすくなるのもこのタイプの特徴です。
3.言語感覚でボイトレの練習をしている場合
このタイプの場合、人よりも聴覚が優れています。さらに、ボイトレでも歌でも自分の表現を言語化する傾向があります。この傾向がこのタイプの人の長所と言えるでしょう。
歌うこと=バランス感覚を連動させる。
など、言語化できる力があります。
このタイプの人は、専門知識をある程度インプットしてからアウトプットしないと、自分の表現に気持ち悪さが残る人です。また言葉の響きやニュアンスにこだわったりします。発声用語を自分自身の言葉で論理的に置き換えてみるのもよいでしょう。
発声しながらピッチのずれを瞬時にキャッチする力が他のタイプよりあるため、どんな順序で行なえばピッチがずれないのか?を研究してみましょう。その際、メニュ-の順番を組み替えても全く問題はありません。【自主練、自己練の地味な部分を楽しさに変えるために(第6回目)】
例)メニューの種類に関わらず、背景を知ってから取り組みましょう。
どうしてこのメニューを組むのか?この曲を歌う目的は何か?
(細かな音符の処理をシッカリとやる/ビブラート練習にうってつけの曲など)
4.上の3つの複合型
もちろん複合型の人もいます。以前の記事「教えることと教わること」で僕のタイプを上げておきました。複合型とはこんな感じです。
インプットとアウトプットの型
インプットとアウトプットの型が同じタイプの人もいますし、違う場合もあります。詳しくは、ワンバイブスの『パフォーマンス活声課®』の一度気軽に体験レッスンを受けてきっかけを掴んでみてください。この体験レッスン1回ではすべてお伝え出来ませんが、あなたにとっての有益なヒントになることでしょう。
ちなみに僕は、
インプット アウトプット 歌うこと 身体感覚・理論型 イメージ・身体感覚型 ハーモニカ イメージ・理論型 イメージ・身体感覚型 です。
教わることと教えることあなたは、これまでボイストレーニングで習ったこと、またはボーカルトレーニングでの歌い方などを人に伝えることが出来ますか?ボイストレーニングを習ったことのないあなたの友人に教えることが出来るでしょうか?ある一定のレベル以上でないと教えることなんて無理という人もいるでしょう。また、中には教えることなんて...