最近、ボイストレーナー仲間の間で語られていることがあります。それは、
最近の日本のポップスは歌い方が難しくなってきた。
ということです。
これは、ボイストレーニングや歌唱指導をしている某有名YouTuberも似たようなことを言っています。
確かに平成末期から令和に入り、歌い方や曲の傾向は変わってきています。とは言うものの人間が作って歌っているのです。歌っている人の個性とは別に、誰が歌ってもそこそこのレベルに持って行ける方法はないのだろうか?数学の公式ではありませんが、歌い方にもそういった鉄則、法則のようなものはないだろうか?
実はあるんです!!
今よりも1.5倍歌ウマに出来る「音のきまり」に添った声の出し方
今回は、いわゆる歌を歌うときに意識したいことを「確実に歌いたい声になるプロセス」というタイトルでお届けいたします。
言い換えると、「音のきまりに添った声の出し方」といってもよいでしょう。
ここでいう「音のきまりに添った声の出し方」とは「音と声のきまり」のようなものです。文の構造の法則に統語、文法があり、形態素に分けられる語のきまりには語法があります。でも音にきまりがないのはおかしな話ですよね。何故なら、単語をさらに細かくしてゆくと音になるからです。
ここで「音と声のきまり」を初心者にも分かりやすいようにまとめていきましょう。
6つの方法
激変させる「音と声のきまり」は次の6種類に分けることが出来ます。これはポップスやロック、ブルースやカントリーミュージックで歌って体感したこと。それらをレッスンの中で生徒さんにも伝えている項目になっています。
とはいえ、この方法はまだまだ進化中です。
息継ぎを激変させる方法
まずは、息継ぎを激変させる方法です。これにはさらに下位区分として2つのことに分けられます。
苦しくて息継ぎをするのではない
あなたは息継ぎは「苦しくてするもの」だと思い込んでいませんか?それはたくさん吸わないとよい声が出ないと勘違いしているからです。もちろんたくさん吸えるに越したことはありませんが、たくさん吸おうとして余分な力が入ってしまうこともあります。特に初心者の方は気を付けましょう。
ここで大切なことは、息継ぎは苦しくて吸うものではない。息継ぎは意味のまとまり、その単位で吸う。言い換えると歌の息継ぎはフレーズ単位で吸うのです。そうしないと音楽的な歌としてのカッコよさが出てきません。
息継ぎ=休符(音符の長さということを忘れない)
そのうえで、息継ぎはリズムであるということも忘れてはなりません。
息が苦しくて吸えない。
という人の92%は、息継ぎをリズムとしてとらえていないのです。
息継ぎは休符です、休符はお休みではなく休符にも長さがありますよね。4分休符、8分休符、16分休符など、音符の長さで吸っていますか?大切な部分です。
発声を激変させる方法
続いて、発声を激変させる方法です。
一言でいうと、マイクに向かって声を出してはいけない。これに注意してください。マイクに向かって声を出すと、極端に小さく口先だけで発生してしまう人がいます。一方、マイクにかぶりつくように大声で歌ってしまう人もいます。
それよりも、距離感を意識すること、距離をイメージすることです。マイクを通してどのくらい遠くに声を届かせたいのか?投げかけたいのか?響かせたいのか?出したいのか?です。
そうすると、ただ大きな声で歌うのではなく、引き算の使い方、つまりメゾピアノやピアノ(mp、p)での歌い方を研究します。それほど大きな声ではないのにマイク乗りの良い声、音圧のある声で歌っている人もいますからね。
音程の悪さを激変させる方法
3つ目は音程の悪さを激変させる方法です。
よく音痴だと思って歌っている人がいますが、本当の音痴は感受性音痴(感覚性音痴)のことを指します。現実として皆さんが音痴と思っていても音の高さ低さはわかりますよね。これは運動性音痴といってボイストレーニングで改善することが出来るのです。このことを知っているだけで、結果がまるっきり違ってくるのです。
さらに音感も大事。音感はあるなしではなく、つけてゆくもの。まずは、メジャーとマイナの違いを体感しましょう。スケールでもコードでもよいです。その3度の音をしっかり出せるかどうか?です。
音域を伸ばすための方法
4つ目は音域を伸ばすための方法です。これも下位区分として次の2つに分けられます。
重心と体重移動のやり方
高いメロディを歌っていると、どうしても顎を上げすぎてしまい苦しそうに聞こえてしまいます。せっかく良い声なのにもったいない人も何人もいます。
重心を変えながら真上に向けて出す。重心を下げるとき、体重移動をしながら出す。2つ目の発声のところで触れた距離感を意識してみる。これらを組み合わせることで、余分な力を入れずに歌うことが出来るのです。
ブレスのタイミングでの息継ぎの仕方
実は意外と知られていないことです。平歌からサビに移る場合、息継ぎにゆとりがある曲なら、鼻からゆっくりと吸って高音を出すと出しやすいという傾向があります。好みの問題もありますが、10人の生徒さんに試して9人の割合でうまくできていることも付け加えておきましょう。
ただし、短く一瞬で吸わなければならない場合には使えません。
滑舌(アーティキュレーション)を良くさせるための方法
5つ目は発音や滑舌関連の項目です。
こんな例があります。実際に体験レッスンやフロント講座をやっていると、受講生さんがやりがちな「あるある勘違い」が見て取れます。それは、
間違えた音だけを一生懸命にやる。
というやり方です。しかし、このやり方では伸びないと言い切ることが出来ます。何故か?間違えた音の原因は少し前の音の出し方にあるという音の法則を体感していないからです。
それは、息継ぎのタイミングかもしれませんし、口の形や舌の位置かもしれません。さらに言えば、低音域と高音域では同じ調音ではいかない場合もあるんです。発音改善とは、発声にも音域拡張にも有効な方法なのです。
カッコいいグルーブ感を出すための方法
最後にグルーブ感を出すための方法です。やはりいろんなリズムパターンとテンポのキープが土台です。特に最近の曲は転調もさることながら、変拍子の曲が多くなっています。大きくとるのか?ゴースト・ノートとして細かくとるのか?レッスンの時にトレーナーと相談しながらトライ、改善していきましょう。
まとめ
以上、「音のきまりに添った声の出し方」6つの方法でした。この6方法をチェック項目としてm課題曲に応じたトレーニングを行ってゆきます。
詳しく知りたい方は、ワンバイブスの体験レッスンを受けてみましょう。
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と言っていただけると話は早いです。あなたは体験レッスンで歌うことの奥深さを知る入口に立っていることでしょう。そしてワクワクしながら片足を踏み込んでいることでしょう。