声は私たちのコミュニケーションとして重要な手段の一つです。ただし、年齢を重ねるごとに変化するのも声です。だとしても、適切なケアとトレーニングによって、声の老化を遅らせることも可能なのです。
ここでは、声のアンチエイジングに必要なことを概略として解説しましょう。声のアンチエイジング。正にワンバイブスの両輪の一つである『ケア、メンテナンスのボイトレ(声を整える)』です。
声のアンチエイジング
声って老化するんだ。
そう思われた方もいるかもしれません。老化するんです。某先輩ヴォーカリストは
喉は消耗品だ。だから歌声も若い頃よりも音域が狭まってくる。
このように仰っています。
実は喉も体の一部。だから声も身体の一部。加齢とともに変化が現れます。しかし、日々の心がけとトレーニングで、その変化を緩やかにし、いつまでも若々しい声を保つことが可能です。
それでは、大きな3つの柱をご紹介しましょう。
睡眠
まず、睡眠です。質の良い睡眠は、声の健康を維持するために欠かせません。睡眠中は声帯を含む全身の組織が修復され、リフレッシュされる時間です。睡眠不足が続くと、声帯の粘膜が乾燥しやすくなり、声枯れや嗄声の原因となります。
適切な睡眠時間は個人によって異なるため、自分自身に合った睡眠サイクルを見つけることが重要です。寝具の見直しや快適な寝室環境の整備も、睡眠の質を高めるポイントです。
食事
次にバランスの良い食事です。これは声を健康に保つための基盤です。
- タンパク質: 声帯の主成分であるコラーゲンの生成を助けます。
- ビタミンA: 声帯の粘膜を保護します。
- ビタミンC: 声帯の炎症を抑え、免疫力を高めます。
- 水分: 声帯を潤滑に保ちます。こまめな水分補給を心がけましょう。また、コーヒーや紅茶は喉の疲れをとると言われています。
「声」の筋トレ
さらに声を健やかに保つためには、声を支えるために筋肉を鍛えるトレーニングが有効です。以下に、特に効果的な筋トレを4つご紹介します。
下半身からお腹周りの筋肉
最初の部位は下半身からお腹周りです。この部位が弱いと声を出すのが面倒になったり、たとえ出せたとしても相手に届かない声になってしまいます。ましてや歌うとなると声がひっくり返りやすくなってしまいます。
体全体の支えは、声の良さに影響します。安定した発声のためには、全身を支える土台となる下半身と、呼吸を支えるお腹周りの筋肉が重要なのです。
声帯の筋肉
その次は声帯です。声帯も筋肉です。言い換えると声帯も適度に鍛えることで、しなやかさと強さを保つことができます。声帯が衰えてしまうと声が擦れてしまったり、高音域が出にくくなってしまいます。そうならないために以下、代表的なメニューを3つお届します。
リップトリル:唇を震わせながら音を出す練習で、声帯の柔軟性を高めます。
ハミング:ハミングは鼻音です。5つのハミング(鼻音)をすることで自分自身の声帯と対話することができます。
ポルタメント:高音から低音まで幅広い音域で滑らかに声を出す練習を行います。
首回りとあごの筋肉
さらに首周りとあごの筋肉です。首周りやあご周りの筋肉が緊張していると、声の出しやすさに影響を与えます。さらにこの部位が衰えていると、声量のある豊かな声が出なくなってしまうのです。
そのための補正、改善策としては、呼吸筋のストレッチによって、筋肉を柔軟に保つようにするのです。特に、顎関節周りの筋肉は、咬筋という強い筋肉も含めてリラックスさせることが大切です。
表情筋全般と舌
最後に表情筋や舌の筋肉です。つまりこれらの部位も、声を効果的に出すための鍵となります。これらの部位が弱いとテンポの良い歌が歌えなくなります。
また、話し言葉でもろれつが回らない言い方となり、
滑舌が悪いなぁ・・・。
という症状になってしまうのです。
- 表情筋のストレッチ
- 笑顔のトレーニング、または変顔体操
- 口周りの筋肉エクササイズ
- 舌の体操(舌を回す)
まとめ バランスよく整えるようにしよう
以上が、声の老化を遅らせるためのガイドラインです。声は生涯にわたって使い続けるものなので、日々のケアを怠らないことです。調子のよいときは予防、調子の悪いときは調整。他の身体の部位と同じですね。
要するに、日常レベルで鍛えるために、整える両輪を回してゆくこと。これです!
とはいうものの、習慣として日常生活に取り入れるのは難しいと感じるかもしれません。しかし、声の健康は体の健康や日常生活とも密接に結びついています。睡眠、食事、トレーニングに加え、ストレスへの対処。これらの要素も声に関係可能性が大です。そのため日常生活から健康維持を心がけましょう。その上で自分の声を大切にしていくのです。
お問い合わせ
声に関するご質問やトレーニングのご相談は、当教室までお気軽にお問い合わせください。
まずは体験レッスンの種類をお選びください。
お電話でも受け付けております。