ボイトレを習っている皆さんは、担当トレーナーから課題曲を出されて練習することもあるでしょう。
自分のオリジナル曲は、ある意味自分の好きなように歌えます。
他人の楽曲を課題曲にした場合、どう歌うか?
「え?ボイストレーニングって歌うこともするんですか?発声だけかと思いました」
体験レッスンの時に、真剣な顔で訊いてきた受講者の方がいました。
今回は、これらのことをお話しましょう。
ボーカルトレーニングは歌中心♪
スクールによっては、ボイストレーニングとボーカルトレーニングを分けているところもあります。歌中心で行なうのはボーカルトレーニングといった考え方です。
【ボイストレーニング】
歌うために基本となることを行なう。
▼こちらをご覧ください。
【ボーカルトレーニング】
どちらかというと歌うことが中心のレッスン。ビブラートやフォールダウンなどのボーカルテクニックを習得。曲の中で歌いながらボイストレーニングにフィードバックすることもあります。
ボイトレとボーカルトレを分けて考えるのは、ジャズを歌っている生徒さんに多く見受けられる傾向です。
- 歌うレパートリーは、A先生に習う。=ボーカルトレーニング
- 土台となる基礎はB先生に習う。=ボイストレーニング
というように、分けて通っている生徒さんもいらっしゃいます。
ただ、必ずしも分けて通わなきゃ!!などと考えなくていいです。
ボイストレーニング中心で行なっていても、歌をやるスクールや教室はたくさんあります。
お金に余裕のある方は、分けてみることも良いかもしれません。ただし、やることが分散されて深みがなくなる傾向に陥りやすいので気をつけてくださいね。
また、ひとつのスクールの中で、いろいろなコースを設けているところもあります。相談してみましょう。
曲を決めるレッスン
「歌いたい曲を決めてください」とトレーナーから言われても、迷ってしまうことってありますよね。
特に初心者の方は
- どんな曲を歌っていいのか判断できない
- 歌いたい曲があって、それを練習したいけど、いいって言われるかどうか
こんな時、3~4曲持ってきてください。
そして、ワンコーラスでよいので歌ってみましょう。
トレーナーがその曲に対して、歌い方の指針を伝えてくれます。
「この曲は、16beatのリズムにノッて歌いましょう。息継ぎのタイミングに気ををつけて。サビのこのトップ音がDですね。ここはしっかりと支えてミックスボイスを使いましょう」
といったような道筋です。
もちろん、曲をこなしていく過程で新たな課題が見つかることもあります。
始めはうまく歌おうとしなくていい
この時、「うまく歌わなければ・・・」といった気持ちは捨てましょう。
上達したいためにその曲を選ぶのと、今の時点でうまく歌える事とは別ですよ~。
あくまでも、課題曲にした場合、どんなことに気をつけてやっていけばよいのかを一緒に見つけてゆく作業。
それをレッスンでやると解釈してください。
そして、曲が決まったら次のことを考えてみましょう。
その曲はコピーで歌う?カバーで歌う?
ふたつの違いはお分かりでしょうか?
一見似ていますが、その意味合い、ニュアンスは微妙に違います。
コピー
原曲に忠実に再現します。細かなフレーズもその通りに再現します。
歌い方、グルーブやかもし出す雰囲気なども限りなく原曲に近づけていきます。
「この曲、完コピしてください」
と言われた場合には、そりゃあ大変ですワw
カバー
全て原曲どおりに再現しなくてもよく、適当に再現します。
適当って、適して当たっていれば良いという意味で(笑)、フェイクなど自分なりのニュアンスを入れたり、アレンジしたりもできます。
例えば、リズムを変えてみる。ロックバージョンにしてみるなどです。
そういえば、耳コピという用語はありますが、耳カバという言葉は聞いたことありませんね。
まぁ、初心者か中級者かの違い、また、担当のトレーナーや生徒さん自身のビリーフがありますので、コピーで歌うかカバーで歌うかはその人次第です。
どちらにしろ、真似てみることは大切だと考えています。最終的に自分の声で歌うにしても、です。
▼ビリーフについてはこちら
ここまでの方針が決まったら、次に課題曲の分析に入ります。
分析というと何だか難しい感じがしますが、言い換えれば吟味です。
これには3つの準備があります。それは次回お伝えしましょう。