ワンバイブスの生徒さんの中には、ハーモニカを習っている人が何人かいます。ハーモニカの演奏と呼吸は繋がっている。だからハーモニカとボーカルは切っても切れない関係にある!といった自論を展開している室長です(笑)
最近、ハーモニカを習い始めて半年~1年位経った生徒さんたちから、よくこんなことを訊かれます。
と、いう流れでハーモニカのメンテナンス講座(基礎編)をお届けいたします。、
ハーモニカのメンテナンスは職人技♪
ここでいうハーモニカとは、10ホールズハーモニカ(穴が10個あるダイアトニックハーモニカ)のことを指します。ブルースハープ、マウスオルガン、ミシシッピサキソフォンなどとも呼ばれています。穴の2段になっている複音ハーモニカやレバーのついたクロマチックハーモニカのことではありません。
ただ、繊細なリードを扱うので丁寧にメンテしなければならないのは、どれも同じです。
楽器のメンテナンス=楽器との対話、語りかけ
そのように感じています。関連記事はこちら
自分の声もそうですよね。自分の身体は楽器。身体との対話を考えた場合、休むこと、マッサージや整体に行くことなどは、絶対に必要なのです。
話をハーモニカのメンテに戻しましょう。
ハーモニカのメンテナンスには3種類あると考えます。
- ソーキング:ハーモニカのお掃除
- リペア:ハーモニカの修理
- ファイリング:リードを削る
ハーモニカは歯ブラシ使ってお掃除
1.ソーキング:ハーモニカのお掃除
まず、これからです。食事をした後で練習したい場合、歯磨きかマウスウォッシュで口をすすいでから、練習しましょう。そうしないと、食べかす、付いちゃいますよ~w
ソーキングは、使い古しの歯ブラシを使います。毛の硬さは「ふつう」を選んでいます。柔らかすぎるのも吸い口とリードを止めてある部分の汚れが取れにくい。そんな気がするからです。
歯ブラシを水で湿らせて、上の写真左のように「チョイチョイチョイッ」。ハーモニカの歯磨きです(^^♪
マウスピースが合成樹脂系か?アルミか?木製か?
ハーモニカには、口を当てるマウスピース素材が幾つかに分けられます。初心者が扱いやすい樹脂ボディ、アルミボディ、木製のものなどです。
樹脂やアルミは大丈夫なんですが、気をつけたいのは木製ボディのハーモニカです。木のため、しっかりと乾かさないと、口を当てる部分が浮いてしまうんです。
初心者の方は絶対にやらないでください。
というのは一般論。経験値を上げるために1本無駄にしてみるのも・・・。
いや、しないためにも、木製ハーモニカのソーキングは、訊きながら慎重に、または自己責任で行なってください。
音が鳴らなくなった時
音が鳴らなくなったときは、2.リペア:ハーモニカの修理
これを行ないましょう。大体はリードにカスが付いている。これが原因。ただ、壊れやすいリードには傾向があるようです。4番5番6番が壊れやすいようです。
時々、1番を壊した。という凄い人もいるにはいますが・・・。
写真はHOHNERが販売しているハーモニカ修理キットです。
日本の代理店は、モリダイラ楽器
ここまで揃えなくても
- プラス、マイナスのドライバー
- ペーパーヤスリ
- カッターナイフ
- A4コピー用紙(46.5k)
を用意すれば大丈夫です。
ドライバーが使える場合
ハーモニカの商品によってはドライバーが使えます。Lee OskerモデルやHOHNER BLUES HARP -MSなどの製品は使えます。下の写真はHOHNER BLUES HARP -MS のカバーを外したところ。
釘の場合
リペアとして、ドライバーが使えないハーモニカもあります。
MARINE BANDトラディショナルモデルの場合、木製ボディと金属のカバーを小さな釘で止めてあります。釘というより虫ピンに近い感じがします。カバーを外すときには布などで覆って外してください。そのまま外そうとすると、カバー下(お尻の部分)で指や手を怪我する恐れがあります。注意しましょう。
ファイリングに挑戦
いよいよ、繊細にして大胆なメンテナンステクニック、3.ファイリング:リードを削るについてです。
これには
リードを薄くする方法とリードを0.5ミリから約1ミリ短くする方法があります。
今回はリードを薄くする方法をご紹介しましょう。
ペーパーでリードを削る作業、チューナーや鍵盤で音を確認しながら、少しずつ削っていきましょう。勘で少し削って音を確認して・・・、この繰り返しになります。
くれぐれもやりすぎに注意!このように書くことは簡単です。しかし、この「さらっ」と書いてある裏側には、何本ものハーモニカをダメにした室長の経験があるのです。使い捨てをしたハーモニカ、使い捨てすらできなかったハーモニカ・・・。
まとめ●一度や二度は投資だと思って失敗をw
僕は、初心者の方が2番のベンド(吸う方)が出来始めてくると、ボディを木製のハーモニカに買い替えるように勧めています。
ハーモニカは消耗品です。リード楽器なので、ギターやベースでいうところの弦のようなものです。消耗品なんですが、4000円台がほぼ相場。中には500円のハーモニカなんていう物もありますが、直ぐにダメになってしまいます。
値段に関わらず5番と4番の吸うリードをダメにしてしまう確率が高いのは、自分の経験からもいえます。
新しく買った。にもかかわらず2週間で5番の吸うリードをダメにしてしまった時には、泣きそうな思いでした(´;ω;`)
- 不良品だった
- 荒っぽく扱ってしまった
- 練習しすぎた
上の中のどれかなのですが、答えは読者の皆さんに委ねます(笑)
さらに別のハーモニカで、5番の吸うリードをファイリング(リードを削る)作業をやっていた時、ハーモニカのリードをダメにしてしまったこともありました。
決して買いたての物でやらないでくださいね!ちょっと考えれば、使い古したハーモニカでトライしてみる。エラーのリスクが少し減る。ということに気がつきます。
そんな工夫も出来るので、これらの失敗も貴重な経験となりました。良い意味で自己投資だと思っています。
もし、10ホールズハーモニカに興味がある方、ボイストレーニングとハーモニカの関係って何なんだ?!そう思われた方は、こちらまでどうぞ。
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