今回は、マイクのカートリッジについて書いていきます。
【カートリッジ】この用語もいろいろな分野で使われていますよね。元々は交換するための部品といった意味が、次第に広がっていった用語です。
例えば、プリンタのインクカートリッジだったり。
マイクのカートリッジとは、声や楽器の音を電気信号に変える変換器のことです。正しい呼び方はピックアップカートリッジといいます。
ここでマイクの構造を見てみましょう。下の図をご覧ください。
ボーカリストにとって馴染みのあるダイナミック型マイクの構造です。ボール状のヘッドケースの場合、反時計回りに回すと取り外せることが多いので、取り外してカートリッジを見てみましょう。
マイクのピックアップカートリッジ♪
カートリッジの種類
音を電気の信号に変えていく道具であるマイク。
マイクはその構造から2つの種類に分けられます。 音を吸収するカートリッジの構造部分が2種類あるわけです。
速度比例型カートリッジ
ダイナミック型〔ムービングコイル型/リボン型〕
オルトフォン型
ウェストレックス型
マグネティック型〔棒状マグネット/円盤状マグネット〕
変位比例型カートリッジ
コンデンサー型
クリスタル型
セラミック型
エレクトレット型(音響の世界ではあまり使われない)
はぁ。。。分けていくだけでも細かくなってしまいます。
もうここまでくるとオーディオの知識が必要ですね。
なので一般的に2種類
ダイナミック型とコンデンサー型に分ける事が多いようです。
因みに、エレクトレット型のマイクは音楽、音響の世界では殆ど使われません。ただし、皆さんにとって身近なのでお話をしておきます。
実はこれ、携帯電話やスマートフォン、パソコンなどに使われているマイクなのです。多分ほぼ全てにといってよいでしょう。
エレクトレットとは半永久的に静電気を帯びた素材です。音圧が加わると振動板の形が変わるユニークなカートリッジです。
使い分け、用途についてはこちらの記事を参考にしてください。
ダイナミック型マイクとコンデンサー型マイクの特徴
主なマイクの種類には大きく分けて
- ダイナミック型マイク(ムービングコイル型に属しているダイナミックマイク)
- コンデンサー型マイク
に分けられます。
それぞれ空気の振動を電気信号に変えるプロセスが異なっています。
特徴を記していきましょう。
マイクの種類 | ダイナミック型マイク | コンデンサー型マイク |
構造的特徴 | 丈夫で湿度に比較的強い | 振動や湿気に極端に弱い |
音の振動を利用して声を収音 | 音の振動に静電気を加えて声を収音 | |
機能的特徴 | 感度はそれ程高くない | 感度が高いため、 レンジの広い繊細な音を拾う |
指向性= 拾える音の範囲 |
単一指向性:目の前の音 | 無指向性(全指向性):周りの音全て |
電源供給 | 電源は不要 | ファンタム電源が必要 48Vが一般的 |
値段 | 比較的安い | 比較的高い |
最近では安く買えるコンデンサーマイク もあり |
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参考記事 | マイクについて(指向特性、周波数特性、出力) |
次回は、ちょっと難しい話になりますが、指向性、周波数特性、出力のことについて書いていきます。自分に合ったマイクを選ぶポイントにもなりますので、お見逃しなく。