自分の話し声が嫌いだと感じている人の中には、声そのものではなく、ポーズ(間の取り方)や緩急、リズムなど、声を発する周りの情報を考えていない人が多いようです。そこを工夫すれば伝わる。声そのものは聞き取りやすいので、そこを直していけば良くなる。そんな人が少なくありません。
少なくともあなたの声力(こえりょく)アップさせることに関しては良くなりますよ。こういった要素をパラ言語(周辺言語)といいます。
今回は、フレーズと間(ま)、フィラーについて切り口を変えてお伝えしましょう。内容としては、以下の大きな二つの柱から成り立っています。
フレーズに対しての吟味はやはり大切♪
ワンバイブスでは伝える声力アップコースの中で就職活動で第一志望企業内定のためのボイトレやオーディション突破、仕事でプレゼンなどをする機会、今回提案する考え方がきっと役に立つと考えています。
今回の内容をより理解、体感して頂くためにあなた自身の声を録って聴いてみる事を強く勧めます。スマホで簡単にできますので是非やってみてくださいね。
▼まだ、ご自身の声をチェックされていない方は、こちらで簡単に確認できます。
そして、時間のある方はこちらも復習。
▼パラ言語情報のこと
1.フレーズの始めと終わりで決まるもの
フレーズに対しての吟味はこちらにもフレーズの始め(入口)と終わり(出口)に関した記事を載せてありますので、参考にしてください。
【当サイトのブログより その1】
◆フレーズ
意味のまとまりの音の繋がり。歌ではこのまとまりごとに息継ぎをします。
別の言い方をすると、前に息継ぎした部分から次に息継ぎをする部分までで、
音のことばとして意味がまとまっている部分がフレーズです。
フレーズの始めと終わりで決まるものそれは、
- 間→フレーズの始めで決まるもの それは声の印象
- フレーズの終わり→間で決まるもの それは余韻
1.の場合、話し手の中に「次は何を言おうか?」という考えがあります。ここで緊張を和らげるために咳払いやリズムをとります。吃音、フィラーもここで出てきます。
そして、第一声の印象がここで決まります。ああ、いい声だなあとか、力強いなあ、とか・・・。
2.の場合、余韻がでます。伝わりました?という話し手の気持ち(モダリティ)が出てくるんですが、聞き手との関係性で気持ちの変化が訪れます。どういうことかというと、あまりにも発話リズムの違う相手だと、言い終わらないうちに話を被せてきますwww
話し手が話している途中で分かったつもりになって被せてくるのには閉口する場合があります。余韻も何もあったもんじゃあない。
2.あえて自分が苦手としていることを伝えてしまおう
これ、恥ずかしさや照れ、言いにくさがあることも承知の上でお伝えしています。初めに自分の声とパラ言語のことを伝えておくと、その後の相手とのコミュニケーションが楽になることがたくさん出てきます。
そんな心配は無用だと思います。以下3つ例を出しておきます。
1.相手、聞き手のスキーマを活性化させる
話し手がステレオタイプや、場合によっては偏見に値するものを逆手に利用して伝えてみるのです。そうすると
もちろん、もっと砕けた言い方で
このようにあらかじめ相手や聞き手に伝えておくと、相手がこれまでの経験や長期記憶の中から判断し脳の中で補って聞いてくれます。
これは別に吃音の方でなくても、自分の声について、話し方について知っておいてもらった方がお互いに良いということなのです。
2.「間(ポーズ)」を武器にする
このサイトでも何度もお話していることです。早口を治すのならまず、まず「間(ポーズ)」の取り方から練習だ!と。
そうです。「間」はただの声のない部分ではありません。相手や聞き手に対しての働きかけを伴った大切な声のツールなのです。
ここで早口のことを出しましょう。早口がいけないのではないのです。早口でも相手や聞き手にとって理解が出来たり、話し手自身が話し方のリズムを整えたり出来れば、「間」も大切な武器、ツールなのです。
某スマホ会社とのやりとりを電話で話していた時のことです。明らかに手元にある文章を読み上げている。そこには「間」がありません。
そう感じたんです。
3.時々「間」で出てくるフィラーは伝える効果抜群!
「間」の後半、次の言葉の言い始めで出てくるフィラーは、コミュニケーション活性化のためになくてはならない「つなぎの言葉」です。
一番大切なことは、そこで話し手が自分自身の伝えやすいようにリズムをとっていることです。相手と話していてイライラするのはこの「間」の許容範囲が、ほとんどかみ合わないからです。メラビアンの法則でいうところの話す内容7%ではありません。
Aさんからは 言葉足らずだよ
と言われても
Bさんからは 良くわかる
と理解されることは声と言葉、伝え方を習得しているあなたにとって体験済みのことでしょう。
【当サイトのブログより その2】
吃音者でない方の「あー」「えー」を考えること
この意味のない、言いよどんだ表現のことをフィラーと言います。吃音を考える時にはフィラーとの関係を考えることは、重要なのです。
よく、話しことばのボイトレや昔からの話し方教室では、
担当トレーナーフィラーを無くしましょう。フィラーを減らして、スムーズな腹式呼吸で会話をしましょう。と、指導されている現場があります。う~ん・・・、その方法は古いんです。吃音者にそのように指導するのは言語道断でしょう!
何故か?
言葉のリズムを考えていないからです。
4.文末まで声を●●●
●●●に入る言葉
届ける
放る
投げる
響かせる
などなど
要はあなたの出したい声のイメージと、出した声の満足度が合えばよいのです。人によっては「手放す」という言い方をしますが、それもアリですね。
●●●に入る言葉であなたが一番しっくりくる言葉、用語、それを探してみましょう。
そして、あなた自身御苦手だと感じている部分を「快適な発話」に変えていきましょう。理解したら、体感するために練習練習(笑)