あなたがボイストレーニングを習う目的は何でしょう?ボイストレーニングをやって得たいモノは何でしょう?
マーケティングの世界ではベネフィットと呼ばれていますが、今回の内容はマーケティングのお勉強ではありません。
習っているあなたは、今一度考えてみるのもステップアップのための良いきっかけとなります。これから習おうとしておるあなたは、ちょっとイメージしにくいかもしれませんが、ぜひ目を通して頂くことをお勧めします。
ボイストレーニングで本当に手に入るものは限られている?
ボイストレーニングをやって本当に得られるモノとは?
ありきたりの内容は言いません!今回の内容をまとめると、次のようになります。
ボイストレーニングを活かせる分野は歌だけではない。
折角習っているので、その先を見よう、考えよう。
生活(仕事やプライベート)に本当に使える「あなたならではの声」を手に入れることと、そこに気づいていこう。
どういうことなのか?しばらくお付き合いください。
ボイストレーニングで得たいモノ=今のあなたに不足しているモノです!
それは、ひょっとしたらあなたの望んでいる「声」ではないのかもしれません。一見、矛盾のように受け取られてしまいそうですが、決して矛盾ではありません。ボイトレであなたの声を磨けば磨くほど、あなたに不足しているモノが見つかります。それをあなた自身の課題としてプラスに捉えるのか、苦手意識としてマイナスに捉えるのかはあなた次第です。それらを見つけることが大切。
その前に、よくありがちなボイストレーニング対しての効果や得られる(得られそうな)ことを上げておきましょう。
それらを3つに分けます。これまで生徒さんに接してきた中で分かったことです。
- 確実に得られる(変わっていく)モノ
- 人によって異なると感じているモノ
- 無理でしょうと思われる(変わっていかない)モノ (あくまで当教室比)
これらの項目の中に次の7つを当てはめてみます。
- 音域が伸びる
- 声に響きが出てくる
- 音程が良くなる、ピッチの不安定が改善される
- 体力がつく
- リズム感覚、タイミングの取り方で声が変わる
- メンタル面が強くなる
- やせる
- コミュニケーション力がつく
ボイストレーニングをやって確実に伸びるモノ
1.2.3.4.は、確実に変わります。
これはどのスクールや教室でも自信を持って伝えています。
当然、人によって伸び方の速度はあれど、確実に伸びていきます。
ボイストレーニングをやっても人によって異なるモノ
5.6.は人によって、効果、成果、結果が異なります。
5.の場合、人によって変わります。ダンスのことを比較してみましょう。
ダンスで踊るリズムと歌を歌う場合のリズムです。
よく、
といった解釈をする人がいます。当てはまる場合もあるんですが、実はそうとも言えない場合もあるのです。また、
と心配する人もいます。実は、これもそうとも言えなかったりします。
6.のメンタル面も人によって異なりますね。吃音をはじめとする言語障害と向き合う方、または自律神経失調症や心身症の方が習う場合、軽減がみてとれたり、そうでなかったりします。
また、マインドセットが整っていない生徒さんは、気持ちが発声にダイレクトに影響しています。
ボイストレーニングをやっても確実に伸びるとは言い切れないモノ
声の周りにある環境改善のことは、あなた自身の自覚がなければどうにもなりません。
7.8.に関してはハッキリと
と言い切ることができます!
何故か?
7.割腹の良い方やふくよかな方が、ボイストレーナーである場合もあるからです。そのような方を何人も見ていますしね・・・。もちろん痩せている方もいますけど。
8.も「?」です。声を良くすればコミュニケーションが良くなるんでしょうか?だとすると、パートナー、友人知人、家族兄弟親戚、大都市圏での電車内でのお客さん同士のトラブル等、なくなるんですか?なくなってないでしょう!人間関係の悩みは、むしろボイトレで良い声になればなるほど、その人自身の気づきとして出てくるのです。
ハッキリと言っておきましょう。ボイトレで人間関係の疲れは改善できます。しかし、声が良くなるだけで人間関係は好転しません!これは事実であり真実です。
思っていることを上手に伝えることは、声の良さとは比例しません。
声の良さは武器にはなりますが、本音が伝えられているかどうか?それは建前、忖度なのか?
声を良くしてもこればかりは・・・。仮に、もしボイトレで、声で人間関係の悩みが消えるのであれば、巷にあるコミュニケーションセミナーは、既に無くなっているはずですよ。
伝わる声にするために、伝える声に育てる(当教室の「伝える声力アップコース」)ことは出来ても、相手あってのコミュニケーションですから、相手と自分のビリーフ等も考えないと解決はできないのです。
伝わる声にするために、伝える声を育てていくには?
それには、あなたの中でインプットとアウトプットのバランスを考えることです。
ある程度レッスンが進んでくると、生徒さんとトレーナーの中で、お互いに不足している物事に気づきます。
声ばかり良くしようとして、偏ったアウトプットでは片手落ちです。アウトプットのバランスはとれているでしょうか?アウトプットするためのインプット、そしてインプットそのもののことなどを考えているでしょうか?
ワンバイブスでは
と、お伝えしています。
この「先ず」という期間、最低3年はかかるでしょう。自分の声の管理が分からない。だからレッスンに通われているわけですからね。プロを目指す、アマチュア、趣味などの動機づけは関係ありません。1万時間やれば、もうどの人もプロレベルということです。こちらの記事にも書きました。
大切なことは、最終的に「その人の歌声、表現」を形作るために、ボイトレで積み上げていく。それは、楽器演奏やスポーツ、語学の習得(獲得)と似ているところがあります。
何よりも大切なことは、ボイトレをやって声だけを良くするのではなく、その先にあるモノが大事だと考えます。良い声を出して歌えたり発話できる能力があっても、実際にその能力を活かして活動、生活しないことには勿体ないのです。特に事務所所属のあ・な・た!一番できてないかもしれません。
✅日常生活に役立てられる
✅仕事やプライベートの頼もしい味方となる
✅声そのものを表現(歌、ナレーション、発語発話)として伝えられる
実生活に生かされてこそのボイストレーニングです!