あなたは、人の歌を聴いた時の判断をどのように行なっていますか?あなた自身の声や歌の判断はどうですか?
声は一見目に見えないので判断がしずらいと思われがちです。(しかし、音声解析ソフトを使えば「声」を見ることは十分可能ですよ♪)
この判断基準について書いていきます。
今回この内容の元になったことは、生徒さんと話していて、きっかけをもらいました。対象となった二人の生徒さんお名前は出しませんが、ありがとう。良い気づきを与えてもらいました。
では、内容に入っていきましょう。
あなたにとって好きな、上手い、良い声
今回の内容を短めの言葉でまとめると次のようになります。
この歌い方は好き
上手い歌声だな
とっても良い声・・・
このような声や歌い方の判断をあなた自身と担当トレーナーとで「一緒に」やってみましょう
ということです。
ボイストレーニングが初めての方は別のやり方にしましょう。初心者にとっては承認欲求もあるためです。このやり方はある程度トレーニングをやり続けたり、あなた自身のインプットのタイプとアウトプットのタイプをしっかりと知ってからにしましょう。
対象は
- 初級レベルでも探求心のある方
- 初級で課題の明確な方
- 中級レベルでジャンルやレパートリーを増やしたい方
こんなあなたにお勧めです。
あなたの「好き・ウマ・イイ感覚」を客観的に見つめてみよう
この方法は、課題曲研究のひとつとして使いましょう。
当教室には、レッスンの中で「課題曲研究、曲決めレッスン」というのがあります。その中で使ていこう、そのように考えています。
声はその人の主観に左右される部分が大きいように感じます。それを俯瞰してみることが出来るように、客観的に判断できるように4象限マトリクスの図で分けてみました。
これを歌っているアーティストとあなたご自身に当てはめてみるのです。
4象限を3つのマトリクスで分析
歌の判断、声の判断はとかく曖昧になりがちです。それはその人の人柄を通したパフォーマンス評価をどうするか?もあるからです。
パフォーマンスの場合、評価の基準が曖昧になりがちです。また評価する人によって偏った評価にもなりがちです。主観だ感覚だといった曖昧になる部分に対して、明確かつ公正な評価実現のためにおこなう。このためにあります。
おや?これ、正にルーブリック!? (*^-^*)
【ルーブリック (英: rubric)】
学習到達度を示す評価基準を、観点と尺度からなる表として示したもの。主に、パフォーマンス課題における学習者のパフォーマンスの質を評価するためのツールとして使用される。
ルーブリックを用いると、評価者による評価の偏りを少なくし、明示された評価基準によってより細かな評価をすることができる。
【引用】出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)より
上手い-下手/好き-嫌い
課題曲を選びます。
歌っているアーテストが上の象限のどの部分に属しているか?を入れていきます。
次に、現状のあなたのレベルを入れていきます。この時、上の項目以外のことで判断しないでください。上手いか下手か?好きか嫌いか?を訊いているのに良い悪いで判断することはやめましょう。
上手い-下手/良い-悪い
次に項目を変えていきます。やり方は上の判断と同じです。
歌っているアーテストが上の象限のどの部分に属しているか?を入れていきます。
次に、現状のあなたのレベルを入れていきます。この時、上の項目以外のことで判断しないでください。上手いか下手か?良いか悪いか?を訊いているのに好き嫌いで判断することはやめましょう。
好き-嫌い/良い-悪い
さらに項目を変えて、これまでと同じように判断していきます。あくまでもあなたの主観で構いません。歌や声の「正解」は幾つもあるからです。ひとつの曲を何組ものアーティストが異なったテイクで演奏、歌っていますからね。
▼ボイストレーニングでどんな声を望みますか?
4象限マトリクスからメニューを作る時にスパイスを入れよう
このようにやっていくと、象限との間が近いものや遠いものがあります。まずは、近い象限から判断基準、評価基準を定めていくのです。(詳しいやり方はレッスンでやります)
そして、生徒さんと一緒にオーダーメイドのメニューを作っていきます。
メニューをやるだけではもったいない
レッスンでやっているメニューを宿題としてやってくる生徒さんには特徴があります。
具体的な報告がありますし、やってみたけれどこれでいいのかな?という部分を突っ込んで訊いてくるのです。すると、そこから枝葉のように分かれて深堀りができますね。
そこで提案したいのが生徒さん自身で
メニューをやることのメリットを3つ考えてほしいのです。
そのメニューをこなすことであなたにとってどんな良い事があるのか?
これをひとつのメニューに対して3つぐらい挙げられるとよいでしょう。マーケティングの世界ではベネフィットというらしいです(笑)
例えば、
ロングリップ20秒間で
Ⅰルート音(6小節)→
スケール(ドレミファソファミレド×2回)→
ドレミファソファミレドシラソソ ( は低音に進む)
というメニューがあった場合、3つ良い事を探してみるのです。
- 安定した息の量が吐け、基本の発声につながる
- ソファミレドで落ち着いてしまわずにさらに音が下がることで音程練習になる
- その日の体調によってできたりできなかったりすることで自分の傾向を知ることが出来る
こんな形でまとめていきます。
やる事によって見えてくる「落とし穴」が分かる
さらに続けていくと落とし穴にはまる場合が出てきます。
そうです。あなたが思い込んでいる
これはトンチンカンな・・・。
ステキな勘違い。
といった落とし穴を我々トレーナーが見つけて改善していくのです。
例えば、比喩としてに使っているのに、本当にお腹に空気を入れると思い込んでいる人。ジャンルにもよりますが喉を開いた状態が分からないのに喉に力を入れて発声している人などです。
ステキな?勘違いを抱えたまま当教室に入会される生徒さんもいます。この場合、先生の教え方を先にあげつらうのではなく、あなたのインプットとアウトプットのタイプを再認識した方が後の
- バラス
- 並べる
- 固める
- 強める
の再定義づけはスムーズに進みますよ。
最近聞いた話でオモシロイ(興味深い)なあと感じた言葉があります。それは
反省よりも改善をしよう!
ナルホド!