今回は、あなたの声を良くしたい。そんな時に「8つの切り口」からのアプローチをお伝えいたしましょう。8つの切り口、8つのアプローチを見てゆく前に先ずはこのお話を・・・。
体験レッスンを始める前に、受講生の方に簡単なアンケートを行ないます。お申込み予約時の情報とアンケートをもとに体験レッスンを進めていきます。すると、10人中7人位の方が次のような質問をします。
歌と話し言葉、朗読ってやっていることは違いますよね。
音楽(歌う)分野と発語発話(話す読む)の分野。これは、日本語学校などでグループレッスンを行なっているときも、ペアワークやグループワークとして取り上げていることです。
ボイストレーニングって、それぞれの分野でやり方が違うのでしょうか?今回はここを皆さんと掘り下げていきましょう。
体験レッスンを受ける方は参考にしてください。ボイトレスクールや教室に通われている生徒さん方も今一度、再確認をして気づきとしてもらえると有難いです。
ボイストレーニングの8つのアプローチ♪
以前の記事でも取りあげましたが、ボイストレーニングは大きく8つのアプローチから成り立っています。
それらアプローチを音楽(歌う)分野、発語発話(話す読む)の分野、言語障害の分野、それぞれの切り口から分けて説明してあります。
▼ボイストレーニングの基本項目-総括
この8つのアプローチは、そのままトレーニングの項目となります。
マトリクスチャートを基にしたボイトレ分野別段階表
このチャートを一番下の段、真ん中の段、一番上の段の3段階に分けます。
第一段階 ①.フォーム、身体作り ②.ブレス(呼吸法) ③.リズム
第二段階 ④.発声 ➄.音程(ピッチ)
第三段階 ⑥.音域(声域) ➆.発音、滑舌 ⑧.フレーズ、表現力
これを言語聴覚の分野、音楽(歌う)分野と発語発話(話す読む)の分野に細かく分けると、下の表のように4つのステップにまとまります。
ステップ | 言語聴覚 | 音楽(歌う) | 発語発話(話す・読む) 6つの「り」+1 | |
ステップ4 | 調音器 構音器 |
⑥音域 (声域) |
⑧フレーズ 表現力 | 語用論(言外の意味を発話状況から探る) |
➏意味どおりの発話 | ||||
➆発音、滑舌 | ❺メリハリをつける | |||
ステップ3 | ➄音 程 | ➍はっきりした発音 | ||
発声器 | ④発声、響き | ➌しっかりとした発声 | ||
ステップ2 | 呼吸器 | ③リズム | ②ブレス | ➋ゆったりとした息の流れ |
ステップ1 | 土台 | ①フォーム | ❶コントロールの器( 身体) づくり |
声を良くするには「急がば回れ!」
これら総括部分は動画でも掲載しています。
以前は、「ビフォー➡アフター」をすぐに求めるのが主流となっていましたね。すぐに結果が出る場合、リバウンドが来たりもします。
そうではなく、直ぐに見返りを求めない。リターンを求めない心持ちは、ボイストレーニングだけでなく、どの分野を習得するのにも大切なことだと実感しています。
「急がば回れ」とも言いますからね。
この考え方はウマくいっている人、成功している人は口を揃えてお話することです。
ここまでやったんだからと言って結果を求めるよりは、よほど良い。
とりあえず100回失敗しよう。
100回失敗しようと考えたら、面白く妙な気分になり失敗したくない自分に気づいている
ということなのです。
ボイストレーニング習得の段階も、全く同じだなあ。
そのように感じています。
▼声を伸ばすためにつまずかない8つのポイント
来月(2020年3月上旬)からボイストレーニングの「キソのキ」となる土台を作る3項目を取り上げて説明していきます。土台が出来ている人とは、基礎が出来ている人です。
とりあえず、理解すべき土台3項目を押さえておきましょう。。すると次の段階に進みたくなります。