夏場より冬場の方が体が温まるまでに時間がかかることは、初心者の方でもご存じでしょう。やはり声が出始めるまでは、冬場の方が時間はかかります。
先日の対面レッスンでの事でした。いつもなら声の出ている生徒さんがこの日、声が出しにくかったのです。生徒さん曰く、
今日は声が出しにくいので、この歌のこの部分、息継ぎの仕方を変えますね。
と言ってきたのです。
自分で考えながら、その時の状態を見ながら確認をとる生徒さんです。素晴らしいなあと思いました。そこで、こちらがよくよく訊いていくと・・・、
息継ぎの仕方=息継ぎのポイント
ということだったのです。
今回は歌っているときに調子が良い時と調子が悪い時、息継ぎはどうするのか?
をシェアしていきますね。
息継ぎのポイント=息継ぎの場所
息継ぎというのは歌う前と歌の中で行なう行為です。
歌う前にやるんですか??
と、素朴に質問してくる人もいますが、確認してみましょう。
曲のイントロ(導入部分)➡Aメロ歌いだし
この歌いだしの前に息を吸いますよね♪
体で無意識にやっていても、気づいていない人が多いようです。ちょっと意識してみてくださいね。
さて、
息継ぎの場所は、課題曲を選んでもらってレッスンで行なうと決めてから、曲の研究レッスンでやります。別の言い方では吟味。分析(アナライズ)していくわけです。
具体的なやり方については、以下の記事をご覧ください。
課題曲を選んだら行なう準備
1.歌ってみたい課題曲を決める
2.課題曲のアナライズを行なう
3.歌う前の準備は3つのステップで
4.歌った後の準備にも気をつける
調子のよい時と調子の悪い時の息継ぎの位置は変えない
調子のよい時と調子の悪い時の息継ぎの位置は変えてはいけない!
これが結論です。何故なら
息継ぎ=ブレスの位置=リズム が絡んでいるからです。
これは家でいうところの土台のようなものです。
休符を「休む符」と表記するので誤解されやすいのですが、
休符=お休みではありませんよ。
休符は、フレーズとフレーズ(意味のまとまりが音になっていて、息継ぎから息継ぎまでの部分)の間で行なうもので、お休みではありません。
次のフレーズを歌うための準備。
と、言い換えることが出来ますね。
この場所は、
今日は声が出にくいから、長めに吸うてしまお~う。
ということは出来ないと考えています。
8分のウラで吸うべきところを、付点4分音符で吸うと・・・上手く歌えなくなってしまうのです。
歌い方は変えても良いと思います。それをフェイクといいますから。