前回は
やる気が出ない時にこそ発声!
というタイトルで適応障害や下あごのことについて触れました。
▼下あごのズレと自律神経、発声
特に、下あごのズレは肩凝り首凝りにも影響を及ぼすわけです。
また、下あごがズレていると、その情報が三叉神経(さんさしんけい:脳の神経のひとつで眼の神経、上あご神経、下あご神経の3つに分かれます)を経て、視床下部に伝わり、情緒に大きく悪影響を与えます。
更に症状として現れるのは、
- 肩コリ
- 腰痛
- アレルギーなど
多くの慢性的な症状に発展していきます。
自律神経の乱れが引き起こす疾患の前にチェックする身体の部分は、下あご。これをお勧めします。
今回は、
頑張りすぎている時にこそ発声で気をつけること
このような内容をお届けいたします。一体、頑張りすぎている時ってどんな時なんでしょう?
発声と肩凝りの関係♪
よく、
上半身に余分な力を入れずに発声しましょう。
と言われますよね。力を入れてはいけないと思えば思うほど、余計に力んでしまう。そんなあなたもいると思います。肩凝り、肩甲骨が凝っていたら余分な力が入っている状態で、確実に喉に負担もきます。
では、もうひとつ質問しますね。
肩凝りや首凝りの原因は意外な所に・・・
今回お話する内容は、あくまで原因のひとつです。
日常の「ある癖」をやってしまうことで、身体をダメにしているとしたら、あなたはどう感じますか?
「ある癖」をやってしまっている方は、身体が硬い人が多いようです。
身体が硬い人は、肩凝り首凝りの人が多いようです。
その肩凝り首凝りの人がやってしまう癖とは何でしょう?
それは、、、
THCです。
【TCHとは?】
Tooth Contacting Habitの略で、日本語に訳すと「歯列接触癖」つまり、上下の歯を接触させる癖とでもいいましょうか。上歯と下歯を軽くかみ合わせてしまう癖のことをいいます。歯ぎしりや歯を食いしばるということとも違います。
TCHはどういった状況でなりやすい?
- 何かに集中しているとき
- ストレスを感じるとき
に起きてしまうことが多いと言われています。
1.は、パソコンを使って仕事をしている時、または何か細かな作業をしている時がそれに当てはまります。
2.は歯を食いしばり気味に噛み合わせて、接触させてしまいます。この時の圧力はすさまじいものがあるといわれています。
TCHをしている時、意外と自覚していない
緊張した状態のときに、歯を食いしばったり、上下の歯をかみ合わせたり、無意識に行っているTCH。それが肩凝りの原因となっている割合が高いようです。
TCHを続けていると、あごの一部分が少しずつズレてきます。しかし、殆どの人は気がつかないらしいです。
それをそのまま放っておくと愕関節症になってしまいます。愕関節症は関節円板のズレからくるらしいです。
歌う、話すどころか日常生活もできなくなってしまいます。
TCHかどうかのチェック
TCHのことは、いつかの某TV番組でもやっていましたね。
舌の先端あるいは周縁部に歯の圧痕がある
頬粘膜に咬合線がある
上下の歯(上下のあご)を交互に動かすことが困難
こんな状態なら、TCHです。TCHかどうかを確かめるためには、鏡を見るだけで分かります。
鏡を見て舌を出してください。
のように舌を出します。
舌の側面がボコボコしていると、TCHの可能性が高いです。
また、歯の治療をした後、歯のかみ合わせがスムーズになるので、TCHをし易い傾向にある。そこから愕関節症になる人が多いともいわれています。
聞いたことのある人もいるかもしれませんね。
発声への影響と、日頃気をつけることは?
口の開け方が不自然になるため、喉にも負担がかかりやすくなります。図1のような矢印の動き方で、口の先、前だけを一所懸命に開けようするのはいけません。
図2のように、あごは筋肉によって動くことを体感しないとなりません。
▼下あごの動きについて
次に、日頃気をつけることはあるんでしょうか?
口をつむっても日常の癖として上下の歯をぎゅっと噛みあわせなければよい訳です。
ここで、ボイストレーニングで簡単に取りかかれる効果的なTCH気づきメニューがあります。あくまで気づきメニューですし、ボイストレーナーは医者ではありません。心配な方は、専門家の指示を・・ということで歯医者さんに行きましょう。
この場合、たくさんのメニューをこなすのではなく、2~3のメニュー絞ること。
これには、前回の記事「下アゴのズレ」ということと繋がってくるんです。
- 表情筋のトレーニング
- 下アゴのトレーニング(上の図を参照)
- 日常生活では、口をつむっていても無意識にかみ合わせはしない
はい。確かにそうですね。
TCHを意識しすぎると、それがかえって妨げとなってしまうこともあります。そんな、毎日毎日四六時中、TCHを意識し過ぎて生活するのではなく、こんな感じで過ごしてみたらどうでしょう?
- スマホのリマインダーを見たりする。
- TCH注意!噛み合わせ注意!と付箋に書いておく。それを部屋の中の至るところに貼っておく。
- TCHにふと気づいた時に歯を離すようにする。気がついたら歯と歯を離す。
- ガムを噛む(歯と歯が噛み合わさっている状態よりも動かした方が良い)
という新しい習慣をつけることで、意識し過ぎずに、でも意識できる時は意識して過ごせるかもしれませんね。
そうそう。口をつむった(つぐんだ)時の舌の位置にも注意しておきましょう。
▼息の出し方と舌の動き方を確認(側音化構音改善のために)
このようなことも声を出す時に大事です。一度気軽に体験レッスンとして診断チェックを行なっております。歌う話す読む、全分野で行なっておりますので、お気軽にお申し込みください。
診断料(体験レッスン代)1,000円