日本人の死因で第3位というと、肺炎らしいです。(いきなりこんな話ですみません)
第1位 がん(種類問わず)
第2位 心筋梗塞
第1位のがんは、先日(2017-06-22)、市川海老蔵さんの妻である小林麻央さんが亡くなられたことが、皆さんの記憶に残っていると思います。
第3位の肺炎は、年間およそ12万人の方が命を落としている、といわれています。
さて、最近では誤嚥性(ごえんせい)肺炎という病名をいたるところで聞くようになりました。ご存知でしょうか?
芸能人でも、最終的にこの病気で亡くなった方は、18代目中村勘三郎さん(歌舞伎役者、俳優)、山城新伍さん(俳優、司会者)などたくさんいらっしゃいます。
この誤嚥性肺炎という病気は、肺炎の中でもどんな種類の肺炎なんでしょうか?
また、何故ボイトレと誤嚥性肺炎が関係があるんでしょうか?
関係があるとすれば、ワンバイブスで推奨しているところの、ケア・メンテナンスのボイトレとどう繋がるんでしょうか?
今回は、ボイトレで肺炎予防という内容を書いていきます。
実際、当教室でレッスンされているご年配の方のことも入れながらお送りいたしましょう。
ボイストレーニングをやると肺炎予防になる♪
先ほど肺炎が日本人の死因の中で第3位ということを挙げましたが、その中でも特に多いのが誤嚥性肺炎らしいんです。
肺炎の死亡者数の中でも80%近い9万6千人ほどの人たちが、この誤嚥性肺炎にかかって亡くなってしまうのです。ひゃあああ。(゜o゜;)
肺炎というのは、ウィルス細菌が肺に入り込んで炎症を起こすもので、悪化すると肺の呼吸機能が低下して意識の障害、死んでしまうこともある恐ろしい病気です。
また、唾液の中にある細菌で炎症が起きる場合もあります。
ここまでのところは、何となくあなたもご存じではないでしょうか?
では、この誤嚥性肺炎とは一体どんな種類の肺炎なんでしょうか?
喉の筋肉の衰えで起こる肺炎
この肺炎は、食べ物や飲み物を間違って、誤って肺の中に入れてしまうことによって引き起こされる肺炎です。
その原因は、喉の筋肉の低下がほとんどだといわれています。
食べ物や飲み物をのみ込むと声帯が弁、ふたのような役割をして閉じてくれます。もともとは声帯の働きは発声することよりも、閉じることにあったんですよ。
▼こちらの参考記事【声帯の役割】もご覧ください。
この喉周りの筋肉が衰えてくると、気管から肺の方に入っていき炎症を起こしてしまう。それが原因です。
もうこれは、誰もがそうなってしまう可能性があるんです。
私は、僕は、まだ若いからイイヤ!
あの・・・。年齢を重ねると筋力も衰えてきますし、なりやすくなるのは仕方のないことかと。
誤嚥性(ごえんせい)肺炎の症状
この肺炎の厄介なところは、初期症状が出ないことが多いんです!
ええっ?!
なので早めに発見しずらいのが現実なんです。
症状が出始めている頃には、結構炎症が進んでいることがあると偉い先生方が言われています。
●誤嚥性肺炎の初期症状●
- いつも喉がゴロゴロしている
- 唾液が飲み込めない
- 食べ物を飲み込む時にむせやすくなった
- 何でもないときに急にむせたりする
こんな症状のある方は、危険かもしれません。
今すぐ検査を受けましょうw
さて、この本を紹介した某TV局よると、ナント肺の機能が低下するのは40代からだということですよ。大変ですっ。
今からでも遅くはありません。ボイトレ教室やスクールで体験レッスンを申し込みましょう(笑)
誤嚥性肺炎予防のためにボイトレのメニューを
分かった。じゃあボイストレーニングをやればいいんだ。
ちょっと待って!
ただ闇雲にやればよいというわけではありません。それには、やり方や順番、道筋があるのです。
喉を鍛えるといっても、いきなり大声を出さないでくださいね。
ご年配の方の中には、喉を鍛えるためには一度声を潰すんだ!ウィスキー焼けさせるんだ!と本気で信じている方がいらっしゃいます。
人生の先輩方~♪
それは、間違ってます。ヤバいですよ~(苦笑)
あなたに応じたキチンとしたアプローチで、ボイストレーニングのメニューを組み立ててこなしていきましょう。
呼吸筋と喉のストレッチを念入りにやってボイトレをする。大好きな歌をカラオケで歌う。
そうすれば怖い肺炎ともおさらばです!
●呼吸筋と喉のストレッチ、ボイトレの効果●
☑ 肺炎の予防になる
☑ 高い声を出せるようになる
☑ 滑舌が良くなる
☑ 元気になる
☑ 歌が上達したのを周りに自慢出来る
ボイトレで準備して、先生とカラオケへ!
もうお分かりの方もいらっしゃるかもしれませんが、カラオケ。これはとても健康にいいんです。
始めはゆっくりと体(喉も体です)を温めていって、温まってきたら少し高めのキーの曲を選んで歌ってみましょう。
【キー(key)】
キーとは、曲の調のことです。
ハ長調とかニ単調とかいっている意味は、これからどこの高さで歌っていくのか?ということです。
誤嚥性肺炎予防のためには、高音域を鍛えると良いということです。
高音域を鍛えることで輪状甲状筋等の筋肉群が鍛えられるからです。ただし、いきなり出すのは絶対に止めてくださいね!ウォーミングアップとクールダウンも含めた、ボイストレーニングなのですから。
僕がまだ若いころ、本当に死ぬかと思ったことをお話します。
当時、ボイトレを習っていました。それであくびをするときの口の中の状態が良いということを知ったのです。起きたての時にあくびが出始めたものだから、ラッキー!と思いました。
その状態でいきなり高い声を出しました。そうしたら首周りと喉がけいれんしてしまったんです!本当に息が出来ずに唾液ばかり出てきました。
生徒さんも本で紹介された同じ曲を課題曲として歌った!
上記の本『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』では、初級編、中級編、上級編で喉の筋肉が鍛えられる歌を挙げていました。
初級編 | 津軽海峡冬景色/石川さゆり | 低音から高音までのびやかに、そしてコブシをきかせて。 |
中級編 | 愛のメモリー/松崎しげる | 布施明さんと並んでハイ・トーンの有名な曲です。力強く歌おう。 |
上級編 | 大都会/クリスタルキング | いやいや。ハイ・トーンといったらこの曲を忘れてはいけないでしょう(笑) |
ちょっと待って。いくら上級編だとしてもクリスタルキングの大都会が挙げられているとは・・・。正直びっくりしつつ笑ってしまいました。
さすがに、原キー(原曲のkey=G)で歌える人がいたら聴いてみたいですね。カラオケご一緒しましょう(笑)
でもね、ボイストレーナーとしては、低音域から高音域まで鍛えてほしいと考えるわけです。
当教室に通われていて1年近くなるご年配の女性生徒さん(2017年現在)がいらっしゃいます。
この方は、初級編で採り上げられている津軽海峡冬景色を歌っていました。始めの課題曲には4ヶ月近くかかりましたが、津軽海峡は、2ヶ月とちょっとで仕上がってしまいました。
仕上げの頃になると、先生、アノ曲が歌いたい、この曲が歌いたい♪と歌いたい曲を何曲か挙げてくださいました。
さらに、
『氷川きよしコンサートツアー2017』を観に行った。発声とマイクの持ち方や距離感のことを観察した。さすがはプロ云々。
そんな嬉しそうに感想を仰る姿を見ていると、こちらもワクワク楽しくなってきます。ありがとうございます。
音域は何歳からでも伸びてきます。昔出ていた音域を取り戻すという言い方も出来るかもしれません。また、衰えていくのではなく、現状をキープ。ある程度の期間が来たら少し伸ばしてみる。
こんなアプローチもケア、メンテナンスのボイストレーニングでは重要なことなのです。
これは喉だけではなく、身体の特徴とその反応、何をどうすればよいのかを知っていないと説得力がないので(笑)、近々アップします。
▼ケア、メンテナンスのボイトレについての入口はこちら
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