ボイストレーニングの仕事をしていると、トレーナーの間で議論になることが幾つかの項目で出てきます。
今回も、腹式呼吸について書いていきますが、
腹式呼吸という名前が混乱のもとになっていることも否めません。
何故なら、腹式呼吸はお腹に空気を入れる呼吸ではないから。
そもそも、お腹に空気は入りません!
▼呼吸のことについての以前の記事 呼吸のおはなし
ここで、ちょっと違った切り口から呼吸法を見ていくことにしましょう。
今回は、無料のプレゼント付きです。
下のお申し込みフォームからのダウンロードをどうぞ。
ボイストレーニングでは腹式呼吸を習います。が、、、♪
当たり前ですよね。当たり前なんですが、実際の胸式呼吸や胸郭呼吸など、他の呼吸法との比較で生徒さんに試していただいた方が、体感しやすい。
そう判断しています。
例えば、歌うときには使えないんですが、胸郭呼吸は、女性の方ならバストアップ、また男女ともぽっこりお腹をへこませるなど、この呼吸を行なうメリットは多々あります。
▼胸郭呼吸のことに関してはこちらをクリック
胸郭呼吸 方法
目的に見合った呼吸法を選択することが大切
いつも息を入れて使っている筋肉群が、体型になって現れやすい!
といわれています。腹式呼吸ばかりやっているとおなかが出てくる!?
なので、レッスンでは胸式呼吸もやっています。
- 歌いたい場合には腹式呼吸
- 体調の悪さを呼吸で整える場合には、胸式呼吸と腹式呼吸
- ヨガのやピラティスの場合には、胸式呼吸
(腹式呼吸を使うというインストラクターもいらっしゃるようですが) - 胸郭を使って体型維持を図りたい場合には胸郭呼吸
つまり、ステレオタイプの見方ではなく、呼吸法は目的によって使い分けることが大切なんだと感じています。
呼吸器系
ここで呼吸がどのようにして行われるかを復習しておきましょう。
【呼吸器系 respiratory system】
人間の体の中で、呼吸とそれをつかさどる臓器群をまとめて呼吸器系といいます。ヒトの呼吸器は大きく二つに分かれており、
①上気道 鼻腔、咽頭や喉頭の部分で風邪などの感染症を引き起こしやすい部分です。
②下気道 気管、主気管支、肺までの領域をいいます。
呼吸では、吐いたり吸ったりを交互に行って空気を出し入れします。
気道を通過する間に空気中の異物が取り払われ、適当な温度と湿度になって肺に入っていきます。肺はガス交換を行う器官です。ただし肺だけで膨らんだリ萎んだりすることはできません。必ず、肺の周りの筋肉の力を借りて伸縮します。
呼吸法こそ、身体の使い方が大切
ちょっとコツをつかみかけてるかな?と感じられる生徒さんの腹式呼吸を観察してみますと、以下の傾向が現れやすいようです。
一往復目は、吐く方も吸う方も腹式になっています。
ところが息継ぎ(吸うこと)をして二往復目、三往復目となると、
吐く=腹式
吸う=胸式
となってしまいます。吸う場合が胸式の身体の使い方なので、だんだん吐くことが不安定になります。
こうなるともはや腹式呼吸ではなく、ロングトーンが続かなくなてしまうんですね。
吸うときも腹式で吸わないと・・・出来ているとはいえないんです!
この吸う時に「たくさん吸おう」と思って、力を入れすぎてしまうんです。
「いっぱい吸おう」という意識は持ってもらって構わないんですが、歌の息継ぎは、ただ息をたくさん吸えば良いというものではありません!
呼吸の取扱説明書(いきのトリセツ)
この読み物は、2010年位からpdf版で、以下のような読み物を出していました。少しずつ改訂を重ねたら第5版となりました。
呼吸(いき)の取扱説明書
~あなたのステキな?勘違い~
2016年 改訂第5版
A4版 全35ページ
pdfファイル仕様
内容は、呼吸について感じている素朴な疑問や勘違いを中心にまとめていました。次のような内容です。
☑ 腹式呼吸はお腹の前だけを使えばよい
☑ そして、腹式呼吸は、息をたくさん吸うことが大事だ
☑ 吐く息の始めは、お腹がへこんでゆく
☑ 歌っている時には、鼻から吸って口から吐くのが正しいやり方だ
☑ 休符は「お休み」という意味で何もしないでいい
「是非読んでみたいなぁ」とお考えの方、そして少しでも興味のある方は、体験レッスンを受講いただくか、ストアカのオンライン講座を受講願います。さらに改定を重ねてレベルアップしたテキスト付きで呼吸いついてタァ~ップリお伝えしちゃいましょう。
▼ 一度気軽に体験レッスン
▼ 次世代型パフォーマンス体験パック
▼ストアカでも腹式呼吸の講座を実施中
【初級者】「魅力的な声」になるための腹式呼吸・ふたつのポイント