声を鳴らすだけで、少なくとも内臓は活性化します。健康になれるかな。(笑)
いつもの話し声よりも、ほんの少し響きを加えることであなたの声は見る見るうちに変わってきます。
とはいうものの、素人の方がやっても自覚がないだけで終わってしまいます。
一日の中で全く声を出さない状況に身を置くと、知らないうちにストレスが溜まってしまいますので気をつけましょう。
今回は、健康でいられる第一歩は、声を出すこと。正確には声を鳴らすこと、自身の体調管理にも良い影響を与える声のチェックの仕方を一緒に考えていきましょう。
声を響かせるのは健康への第一歩♪
声を鳴らす≒声を響かせる
とほぼ同じ意味と捉えてもらって構いません。
毎日適度に声を出す生活は、喉やあなたの健康管理にとってとても良い事なのです。
掛け声って自分にも相手にも良い影響を与えるんです。なので、
とか
と掛け声をしている友人に対して
なんて言わないでくださいね。(笑)
母音の出しやすさは体調によって違う
別名、母音で発する体調チェックとでも言いましょうか。
出しやすい母音や出しにくい母音の音は、体調によって違うことがあります。
ケア、メンテナンスのボイトレの場合、あなたの症状によって発声しなければならない母音があるのをご存知でしたか?体調によって、それぞれの母音が出しやすかったり出し難かったりがあります。
ポイントは
- 出しにくい母音でどの内臓が弱っているのかが分かる
- 出し難い音で発声すると、そのままケアのボイトレメニューとなる
と捉えることです。
まず短母音から練習
各母音について非円唇(場合によっては平唇)、円唇でやってみましょう。
母音 /音素記号/ | 非円唇(平唇)[音声記号] | 円唇[音声記号] |
イ /i/ | [i] | [y] |
エ /e/ | [e] | [Ø] |
ア /a/ | [a] | [Œ] |
オ /o/ | [ɤ] | [o] |
ウ /u/ | [ɯ] | [u] |
*[ ]、[ ]内は、IPAの発音記号表記
日本語の母音の恣意的な発音は[ ]内の音声記号です。
[ ]は日本語共通語では、発音しない母音です。
イ /i/、エ /e/、ア /a/、ウ/u/は唇を丸めた円唇。そしてオ /o/は唇を丸めない非円唇の音です。
日本語の母音の数は、共通語としては5つなんですが、実はもっとたくさんあるんだというお話をこちらで載せていますので、参考にしてください。
この基礎知識が分かったら、次は声を出しましょう。
声を発する時には、スタッカート(ショート)とロングトーンの両方行いましょう。
実際に発声するときには、その声が該当する内臓器官にまで響いているかを確認す
るような気持ちでやってみてください。
声の高さは、普段話し言葉で発話する高さよりもやや低めで行ないます。
え?出だしの高さが分からない?
トレーニングを受けている方は、担当トレーナーに訊きましょう。
まだ受けていらっしゃらない方は、今からでも大丈夫です。体験レッスンの扉を叩
いてみましょう。
出しにくい音、身体のここに気をつけよう
✔ イ[i]
胃の不快感、疲れ目に効きます。 肩や首が凝りやすい人にとって「イ[i]」は出しにくい音でもあります。肩凝り、首凝りを疑ってください。
✔ エ[e]
疲労、二日酔いに効果があります。後頭部から眉間の辺りまでの範囲で響きます。
日本語の和語(訓読み)の中で「エ[e]」音から始まる語彙の数は、驚くほど少ない
んです。
✔ ア[a]
心臓病、動悸、息切れや自律神経び安定に有効です。発声練習は「ア[a]」で行なっ
ているスクールは多いようです。しかし、この音が上手く響かない時は、心臓、肺の病気を疑いましょう。
▼誤嚥性肺炎のコラム記事
✔ オ[o]
女性は生理痛や生理不順に効果があるといわれています。男性は精力減退に効き目があります。このお[o]の音は、内臓に直接影響を及ぼす音だともいわれています。
✔ ウ[ɯ]/[u]
腎臓を活性化させます。顔や身体のむくみ、頻尿に効くといわれています。頻尿やむくみに直接効く身体のツボを刺激しながらこの音を発するとよいでしょう。レッスンではむくみやすい生徒さんにそのように指示を出して発声してもらっています。
母音の組み合わせによって効果が広がる
母音を組み合わせることによって、更に効果が出てきます。
これは日本語のように連母音で行なっても、英語の二重母音で行なってもどちらで
も構いません。
✔ 後舌(奥舌)母音の組み合わせ
腸の活性化を促します。これで便秘解消。 お通じを良くしてくれます。食事、特に朝食後にやってみるとよいでしょう。「オ」と「エ」の組み合わせです。
✔ 半狭~半広母音の組み合わせ
喘息、せき、胸の病気に。喉が弱いあなたへ。 連母音を発音する要領で「オ」と「ウ」を連続でやってみましょう。
✔ 無声声門摩擦音と母音の組み合わせ
自律神経の安定や心身を穏やかにできます。イライラした時やストレスにやってみると良いかもしれません。ポイントは、ため息やあくびの時の息の流れにそのまま声をノセる感覚です。
どこを意識して母音を響かせると良いか
次に響く範囲に意識を向けてみましょう。
母音にはそれぞれの身体の部分でよく響く場所があります。これは母音を発している時、身体のどの部分に響きやすいかということです。言い換えればその部分が響かなければ、
良い発声、発音に結びついてゆかないという意味なのです。
発音しにくい母音があった場合、その母音が響きやすい身体の部分が何かの原因があって鳴りにくくなっているのです。
理想的な響きの範囲、つまり身体に響く範囲は非円唇(場合によっては平唇)で発する時と、円唇で発するときとでは異なる場合があります。
筋肉のつき方や骨格によって変わってきますが、おおよそ以下のようになります。
✔ イ[i]、エ[e]などの唇を横に引き気味の音
非円唇で発すると身体の後ろ側。後頭部~首の後ろ~肩甲骨(特に胸椎8番辺り)。円唇で発すると身体の中心から若干前のライン。
✔ オ[o]、ウ[u]の円唇母音
唇を丸めるほど、ピッチ感覚が低めに聞こえます。
オ[o]の場合は鼻~下あご、人によっては顔の部分を覆うような響きも。
ウ[u]の場合は鼻腔共鳴が強い人いるので、人によっては(特に沖縄地方の中舌母音を使える人)撥音(ん)も同じような響きの場合もあります。
✔ ウ[ɯ]でも非円唇母音の場合
基本は顔の周りの共鳴が強い音なんです。これを無造作にやらないでください。舌の位置が悪いと響きにくい音になってしまいます。
むくみや頻尿じゃないのに「ウ」が出にくい場合は、舌の位置(前後や上下の位置)に気をつけながら唇を丸めて(円唇)みてください。響きが得られると思います。
✔ ア[a]
全身に良く響きやすい音です。発声練習では殆どのスクールや教室でこの音を使っているでしょう。響きの守備範囲が広い音でもあるので、下の前後の位置、円唇や非円唇などいろいろと試してみるのも勉強になりますよ。
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