歌う場合でも言葉を発して会話する場合も、リズムは重要!というのがワンバイブスの考え方です。今回はとくに音楽で歌ったり楽器演奏でのリズムを考えてみましょう。
多くの楽器プレイヤーにとっていろんな解釈で意味をとって使われている。そんな用語にリズムとグルーブがあります。
何となくわかるけれど言語化(ハッキリ言葉にしようとすると)悩んでしまう用語、それが「リズム(感)、グルーヴ(感)」なのではないでしょうか?
今回はリズム(感)とグルーブ(感)の用語の意味の違いについて探っていきます。
リズムとグルーブ、明確な違いはある?
リズムとグルーブ、違うのでしょうか?それとも同じような意味で言い方だけ異なるのでしょうか?
「リズム感」と「グルーヴ感」は、どう違うの?
このように尋ねられたらあなたはどのように応じるでしょうか?ひとつずつ確認していきましょう。
リズムについて
まず、リズムと似たような用語の整理もしておきましょう。
1. ビート=拍(音楽でいうところの)、点
2.拍子=時間(ある拍数でまとめられた音楽的な長さを時間で表わす)
3.テンポ=速度(イタリア語では時間という意味)
4.タイミング(ハシる―前ノリ―ジャスト―後ノリ―モタる など)
5.タイム感=テンポを一定の時間間隔でキープすること(体の動きの感覚)リズムとは、上の1から5までの要素が入っていないと成り立たない一連の動きです。
そして、それら要素からリズムパターン(種類)やリズムキープ(テンポキープ)に繋がっていきます。関連記事もあるので、お時間ある方はクリックして参考にしてください。
▼ボイストレーニングとリズムトレーニング
▼ボイトレでリズムトレーニング
ひとことでまとめると
✅リズム感はメトロノームを基準としたパターンと一定のテンポをキープできる感覚のこと
となります。大抵の人は、どんなに複雑なリズムパターンで長時間演奏し続けても、始めのカウントのテンポとほとんど変わらずリズムパターンをキープできれば、リズム感がいい!そのように考えています。
このようにテンポを一定の時間間隔でキープすることをタイム感(タイム感覚)といいます。ミュージシャンによって微妙に定義の意味合いが変わったり、ニュアンスが異なっているのも否定できません。
グルーブについて
次はグルーブです。元々グルーブには「レコードの溝」といった意味がありました。
グルーヴ(groove)とは音楽用語のひとつ。 語源は(アナログ)レコード盤の音楽を記録した溝を指す言葉で、波、うねりの感じからジャズ、ファンク、ソウル、R&Bなどブラックミュージックの音楽・演奏に関する表現に転じた言葉である。(中略)
現在は、素晴らしい演奏を表す言葉の1つとして、ポピュラー音楽全般で用いられる。
【引用 weblio辞書】
✅グルーヴ感は、人によって異なるフィーリングになる感覚のこと
ということが出来るでしょう。
楽器プレーヤーの方なら感じたことがありでしょう。例えば、演奏していて気持ちよくなったら少しハシっている。落ち着かせようとしたら少しモタってしまう。このような感覚でプレーヤーは捉えています。テンポキープに許容範囲があるということなんですね。
同じテンポでも感じ方が違うのがグルーブ
ここでグルーブを分かりやすく例えてみることにしましょう。同じテンポで1,2,3,4と合わせながら歌うとします。
生徒さんAさんは
イ~チ、ニ~イ、サ~ン、シ~イ
と感じています。ところが別の生徒さんBさんは、
ワン! トゥ! スリィ! フォア!(タイトな感じ)
と感じながら歌っています。
さらにギターも演っている別のCさんは
ワ~ネン トゥ~エン スリィ~エン フォ~エン(1and 2and 3and 4and)
と感じながら歌っています。
テンポは同じでも人によって流し方が違う。これがグルーブ感が違うという意味なのです。
グルーヴ感とは音符で書かれたリズムの使い方
実はこのふたつ用語は境が曖昧です。そのためミュージシャンや先生によって様々な意味で使われるので、いろんな定義づけがあります。特にドラムやベースを担当している方はこだわりがあるかもしれませんね(笑)
しかし、ここまで比較していると、何となく判断できそうなことがあります。
リズムとグルーブの用語の差を仮説
さぁ、まとめに入りましょう。
リズム感=あるリズムパターンを単独、または組み合わせて演奏、歌った場合のテンポをキープする力
を述べている。
それに対して
グルーヴ感=リズムの流れ方のことを述べており、タイミングの要素を示す感覚が強く出ている。
このように無意識のうちに使い分けているのではないか?そのような気がします。