今回は、やる気が出ない時こそ発声を!
というタイトルです。勿論元気よく発声することが良いに決まっていますが、ここでは根性論を語るつもりはありません。体のある部位に着目しましょう。といった内容でお届けしたいと考えております。
何回か前の記事で「モチベーション(動機づけ)とやる気」は同じ意味ではないという立場からこんな記事を書いていました。
【一部抜粋】
僕もそういう時が多々あるんですが、モチベーションがあってもやる気が出ない時、どうするか?とりあえず5分でいいのでやってみることです。(^^♪
そうすると、気づくと10分、30分経っています。これをやることで、やる気が出ないのを(人によってはモチベーション)人のせいにはしなくなるはずです。続けてやれる方略や方法が自分なりに分かってきます。自分自身の中で少しでも継続してやるための方法が分からないから、やる気が出ないのです。
ところが、、、
「やる気」が出ない時の原因は 身体のアノ?部分にあった!
年中問わず、何となく体調が思わしくない。こんな症状が続く場合もありますよね。
長い休み中、連休中に狂っていた生活リズムがまだ整わず、
- だるかったり
- 眠たかったり
- やる気がでなかったり…と
思い当たるフシはありますか?
大学の新入生が5月のGW明けに起こすことから名づけられた「五月病」。
研修後の新社会人が6月に辞めていく率の多いことから「新五月病」、または「六月病」とも言われます。折角頑張って就職活動をしたのに・・・。
まさに梅雨の時期にかかりやすいとか。
完璧主義でまじめな性格の人が五月病になりやすい
そのように言われますが、本人にそのような自覚がある人はどれくらいいるのでしょうか?
五月病になりやすい性格というのも何だか嫌ですね。
しかしながら、今では季節問わずにやる気が出ないという「万年やる気でない病」。これらは正式な病名ではなく、医学的には適応障害というそうですね。
症状としては、
- やる気が出ない
- 気が重い
- 集中できない
といった精神的なものから、頭痛、腹痛、不眠などの身体的なものとしても現れます。
さて、予防と調整のケア・メンテナンスのボイトレの場合、
✔ 身体という楽器を知りましょう
と、常々お話しています
- 楽器のパーツは取り換えが可能だが、身体は取り換えができない
- 自分の身体の状態に気づくこと
このふたつです。
実はこれが今回の内容とと大いに関係があるのです。
病気と決めつける前にここをチェックしましょう。
下あごのズレは自律神経を乱す
やる気がでなくなったら、下あごのズレを疑ってみましょう。
では下あごがズレると、どうして五月病のような症状が起こるのでしょうか?
実は、下あごは自律神経と大きく関わっているからなのです。
下あごのズレによって、五月病によく似た症状が現れるんです。下あごのズレは自律神経を乱し、不安定な精神状態にさせられます。五月病は新しい環境によるストレスが原因で起こるとされていますが、下あごがズレていると、自律神経に影響しストレスにさらされた状態を作りあげてしまいます。
内臓の機能を調節したり状況を中枢神経に伝えたりする自律神経は、意思に関係なく働きます。
現代人の2人に1人は顎関節症の疑いがあるといわれる時代。顎関節症の症状がなくても、下あごがズレている人は多数存在しています。
交感神経と副交感神経という2つの神経があるのはご存知だと思います。
- 身体を活動状態にするのは交感神経
- 身体を休めるために働くのは副交感神経
です。
ほとんどの内臓器官は、交感神経と副交感神経の両方の支配を受けており両方が同時に働くことはありません。互いに逆の働きをして、バランスをとっています。
そして、交感神経が過度に緊張したり優位になり続けると、体はストレスにさられた状態になります。
下あごがズレていると頬にある筋肉、咬筋がたるんでしまうため、脳は交感神経を伝ってしまうらしいです。その情報が三叉神経(さんさしんけい:脳の神経のひとつで眼の神経、上あご神経、下あご神経の3つに分かれます)を経て、視床下部に伝わり、情緒に大きく悪影響を与えます。
これにより、交感神経は常に興奮状態となってしまい、さらに脳も常に働くこととなるため、脳に過度のストレスがかかります。すると、脳内ホルモンの生産を下げてしまい、やる気の出ない状態になりやすい。そんな状況を作ってしまいます。
更に症状として現れるのは、
- 肩コリ
- 腰痛
- アレルギーなど
多くの慢性的な症状に発展していきます。
自律神経の乱れが引き起こす疾患の前にチェックする身体の部分は、下あご。あくまでチェックです。治すことは歯医者、治療院、整骨院でどうぞ。
放置すると本格的なうつ病に移行していくケースもあるそうですよ。気をつけましょうね。
下あごのズレに気をつけて発声しよう
下あごのズレに気をつけながらの発声はどうすれば良いのか?
表情筋を含めた下あごを動かすメニューを是非トレーニングに組み込んでください。
あごは頭蓋骨の付属物で、身体構造上、独立した部分です。そして、左右2つの顎関節のおかげで頭蓋骨に対して動くようになります。
【引用】バーバラ・コナブル/訳 小野ひとみ
『音楽家ならだれでも知っておきたい「呼吸」のこと』誠信書房
その1.
口を開きながら耳の前の窪みをチェックしましょう。左右の窪み方が違うと、下あごはズレていると思ってください。
この時、以下の点に注意しましょう!
下あごがズレているという人は、口を開けた時に
- 上あごも懸命に動かそうとする
- 顎関節が耳の後ろにあると思っている
これらの自覚のある人は、下あごのズレが起こりやすい人か、口の前側だけを大きく開けようとし過ぎて軟口蓋、口蓋帆、咽頭のことを全く考えていない人です。
✔ 顎関節は耳の後ろにはありません!
✔ 顎関節(口を開けた時の窪み)は、必ず耳の穴の前部分をチェックしましょう。
勘違いしないでくださいね♪
▼下あごを落とす感覚
その2.
下あごのズレが分かったら、今度は出しにくい母音で発声しましょう。この時大切なことは、必ず母音で発声発音するということです。体調によって出しにくい母音は異なります。
▼母音の出しやすさは、体調によって違います
子音は息の流れを妨げる音なので、あなたが声の響きを音の立ち上がりから判断することが難しくなるからです。
- 鼻音と言われているナ行やマ行
- 半母音(接近音)と言われているヤユヨ、またはワ行
- 弾音(弾き音)と言われているラ行
これらの音ならば、子音の中でも響きの度合いが分かりやすいのですが、母音をお勧めしますね。
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