こんにちは。
前回の内容は、ハーモニカ演奏のキメとツメという内容でソロでカッコよく決めたい場合に必ず陥る落とし穴、これらを事前に把握しておき、キメとツメの関係、引き出しの作り方などをお話しました。
別の楽器、例えばギターや鍵盤楽器の場合また違うかもしれませんので、ご自身で研究するか別サイトを参考にしてください。
今回、
ということで、ボーカルで歌う場合のキメとツメを書いてみました。
▼ハーモニカ演奏におけるキメとツメ
歌っている時に陥りがちな落とし穴♪
歌を歌う際にキメとツメを考える場合、このあたりの部分も外せないでしょう。それは、その課題曲をカバーするのか?コピーするのか?ということです。
カバーとコピーの違いについては、以下をご参考ください。
▼ボイストレーニングとボーカルトレーニング
歌う場合のキメとツメを吟味するためにやっていただきたいこと
1.曲の構成と流れを把握する
Aメロ→Bメロ→サビ などの進行です。
【当サイトより】
◆曲の構成を把握
これは、どこのスクールや教室に行っても言われることですね。
Aメロはどこまでか。Bメロはどうか。サビのメロディは高めでいっているか。ブリッジはあるか、繰り返しはどうかなどです。
サビから始まる曲だってありますからね。
譜面があったら、それも準備。譜面からでも行き方を判断できますしね。
もし譜面が読めないという方は、レッスンで持っていけばトレーナーと一緒に進行をチェックできますし、繰り返し記号も学ぶことが出来ちゃいます。
2.歌詞を書く
それも手書き、ワープロで入力したものにしてください。ほかのサイトでも言われていると思いますが、歌詞は必ず手書きか入力してくださいね。歌詞をそのままコピーするのはいけません。何故か?
詞の吟味ができないからです。別の言い方ですと、詞を手書きにしたり、打ち込むこと自体が吟味の作業なのです。
その際に、歌詞を平仮名で書いてください。外来語は片仮名、日本語の詞に英語が入っている場合は英語のまま書いてください。こうすることが、以下の「5.フレーズを吟味する」という項目で役に立ってきます。
3.ブレスポイントをつかむ
この場合、ブレス=歌の息継ぎとしての意味でとらえます。息継ぎのタイミングをつかむために以下のように分けてみると良いでしょう。
表拍で吸うブレス | ウラ拍で吸うブレス | |
長い時間のブレス | 鼻から/口から | 鼻から/口から |
短い時間のブレス | 口から | 口から |
別の項目とつながる部分もありますが、鼻から吸うのか?口から吸うのかは大事です。
基本、鼻から吸うのか口から吸うのかは?両方当たっています。曲のジャンルやテンポにもよりますね。アップテンポの曲を歌っている時に短いブレスの中でノイズを入れたノイジーブレスというのもありますからね。
それで、このブレスポイントをつかむことが、そのまま5.フレーズを吟味するに繋がっていくのです。
4.ブレスからフレーズへの橋渡し
ブレス=歌の息継ぎをしているように見えて、実は音声をきっていた(スタッカートを使う)、音声を置いていた・・・
なんていう場合もあります。
ここまでの作業が進んでくると、ブレス=歌の息継ぎは、苦しいから息継ぎをするのではなく、フレーズとして、音のまとまりをチャンク(塊)として、音楽的に意味的に区切っているということが理解できるでしょう。
さらに、ボーカリストによって個性がありますので、同じ曲を違うボーカリストが歌う音源を比較すると、とても良い勉強になります。・・ですよね!
5.フレーズを吟味する
✔ 特殊拍の処理を考えよう
特殊拍とは、撥音(跳ねる音)、促音(詰まる音)、引き音の3つです。これらの処理をどうしますか?例えば、
なんていう歌がある場合、この時、それぞれの促音(詰まる音)と撥音(跳ねる音)の処理方法は、異なります。
✔ ヤ行と拗音の処理を考えよう
ねじれる音、わたり音とも言われているこれらの音も、歌の中でどのように処理をしているのでしょうか。
これまでのところは、以前、こんな記事で似た内容でお届けしています。別の角度から復習にどうぞ(笑)
▼課題曲の3つの準備
▼フレーズの入口と出口
6.リズム、ピッチのチェック
フレーズに入るタイミングは大丈夫か?
細かな譜割りの中でのメロディラインは音が外れていないか?
ロングトーンでのばしている時、フレーズの出口で♭(フラット)気味にならないか?
など、あなた自身の課題と照らし合わせてチェックしてみてください。
やりながら気をつけたいこと3点セット
上記の作業をしながら歌う場合に気をつけていただきたい3点セットをお話します。それは、
- イメージ
- 身体の遣い方
- 音楽的なテクニック
です。
人によっては、イメージする方に傾いていたり、逆にとにかく身体を動かすといった人もいるかもしれませんね。
イメージ→身体の遣い方
のプロセスにしろ、
身体の遣い方⇔イメージ
にしろ、あなたが一番上達しやすい習得方法をトレーナーと見つけていってください。当然これまでの音楽的なテクニックを取り入れながらです。
そして、音楽的なテクニックとは、何もボーカルテクニックに限定されません。一見、音楽に関係ないことでも、歌うことに結び付けることができるのであれば、それらは立派な「音楽的なテクニック」です。
このようにツメていきながら、歌の中でのキメを見つけていきます。
- 音楽としてのキメ(頭でブレイク/変拍子でキメでみる/その他)
- 音が止まっていなくてもあなた自身が1曲の中でキメとしてみたいところ
歌い込んでいくと必ずひとつやふたつ見つかるはずです。見つからない場合は、曲そのものを聴き込んでいないか、あなたの歌い込みが足りないと考えた方が良いでしょう。
音楽というのは、ジャンル問わずそれだけ深さと広がりのある世界を、およそ5分間の中でギューッと凝縮した「濃厚ジュース」のようなものです。限られた時間の中で、「歌/唄うた/ウタ/uta」の何をどのように表現していくのか?歌い込んでいくほど、広がりと深みが増してゆくものなのですね。