みなさんは、言葉や用語を覚えたつもりでも、実は違っていたのを後から知った。
また、
このように覚えたんだけど、それでよいのかどうか?今さら人に訊けないww
なんてことは、ありませんか?
ボイストレーニングをやっていても、必ず出くわす場面なんです。
何年もやっているのに、ステキな勘違いをしてここまで来てしまったことを何人もの生徒さんから聞いています。
それは、生徒さんの教わり方が悪いわけでも、トレーナーの教え方が悪いわけでもありません。お互いのビリーフが邪魔をしている場合や、スキーマが関係しているかもしれません。
▼ビリーフ、スキーマについて
発声用語からの体感の仕方♪
まずは、発声とは何かを押さえておきましょう。息の流れが声の元となる段階です。
肺からの呼気(吐く息)を使って空気の流れを作り出していることを気流の起こしといいます。ほとんどの言語音や歌はこの方法を使っています。
言語によっては、口の中に溜まっている空気だけを使って音を作る場合もあります。
気流の起こしによって作られた呼気は声帯の隙間を通ります。
両側の声帯が閉じる→
吐く息が当たる→
声帯を開ける時に粘膜が振動を繰り返し気流音をつくり出す→
吐く息によって開けられた声門は、声帯の弾力性と気圧によって閉じる方向に戻る
これらの繰り返しによってできる気流の疎密波を喉頭原音(こうとうげんおん)といいます。この段階で、吐く息の流れが声の元に変わるのです。
このような説明はよく耳にするし、ご存知の方も多いことでしょう。
実は、ボイトレをやっている半数以上の人でさえ、良く知られている用語の意味が体感できていないことがあるんです。
それは、
- イメージと体の使い方がチグハグ
- 出来ているつもり症候群
このような2つの現状に分かれています。
1.イメージと体の使い方がチグハグ
とかくボイストレーニングで使う用語は、イメージや感覚で使われる言葉が多いように感じています。
イメージそのものに合っている間違っているはない!
このように考えていますが、イメージだけが先走り、チグハグになってしまうとマズイことになります。
これは、イメージだけ先行してしまい身についていないと言い換えることもできます。
その結果、ほとんどの人が喉を痛める発声をするからです。
2.出来ているつもり症候群
この場合、何故か次の用語でステキな勘違いが起きています。
☑お腹から声を出す
☑喉を開く、喉を開ける
☑声帯を閉じる
☑地声で出なかったら裏声を使う
喉に直接関係するものが多いですね。
中でも3つは喉や声帯に関係する用語です。地声ウラ声も喉に関することですね。
ですが、お腹周りの使い方、まずこれから見ていきましょう。
お腹から声を出す
小学校低学年の頃、キャラメルの包み紙で笛を作って遊んでいました。包み紙を吹くとき、程よい力、息の流れと摩擦力がマッチすると、
出した音がですね、キレイな音色で嬉しくなったことを思い出しました。
「プ―――♪」なんていう音でしたが(笑)
この時、お腹周りの動き方に気づきました。
「笑って痛くなった時と似ているなあ」と、感じていました。
お腹から声を出すとは、お腹周りの筋肉群を使って発声する
つまり、支えというお腹周りの筋肉運動のことを簡単なイメージで例えているワケです。
多分ですね、
お腹に空気を入れる ⇔ お腹から声を出す
腹式呼吸という用語が独り歩きをした結果、こうやって対比させているんでしょうね。
念のため、
お腹には空気は入りませんよー!
▼こちらの呼吸の記事も参考にしてください。
その他の用語については、次回お話ししましょう。