歌のレッスンをやっているとボイストレーニングだけでなく、課題曲を出して歌ってもらったり、生徒さんから歌いたい課題曲を持ってきてもらって歌うこと、ありますよね。
ところがこの「課題曲」というのが曲者だったり、悩みの種だったりもします。
今回は、課題曲選びに悩んでいる生徒さん、またはボーカルスクールに通っているあなた、対面やオンラインでレッスンをやっているあなたにお届けしましょう。
レッスンの課題曲は、このように決めてみよう♪
課題曲の決め方はスクールや教室によって、担当のトレーナーによって多少の違いはあるものの、大体は次のようにして決められることが多いと考えます。
今回の内容を箇条書きで言い表すと、次のようになります。それは、
- 歌いたい曲があれば先ずは「歌って」みる
- 今の自分のレベルに合っていないなと感じたら、寝かせておく
- 今の自分のレベルに合ってないと感じても、折角その曲と出会ったんだから歌い続けてみる
- 歌いたい曲が絞れない場合には、セトリを作って歌うライブのようなやり方もある
これら4つです。
担当のトレーナーが決めるか?あなたが決めるか?
マンツーマンでのレッスンの場合、生徒さんの意向を尊重しながらやっていくのは言うまでもありません。まず、課題曲を担当トレーナーが決めるのか?それともあなたが決めるのか?ということを考えてみましょう。
初心者の生徒さんは担当のトレーナーに決めてもらう。ボイトレ経験者はあなたが決める。という考え方ももちろんあります。ただね、初心者でも歌いたい曲をドンドン持ってきてもらっていいんです。
レッスンの課題曲の決め方は、下の4枠の中に入ると思います。
歌ってみたい歌(あなたが決める) | 未知の歌(トレーナーからのお勧め) | |
難易度 高 | ① | ② |
難易度 低 | ③ | ④ |
①➁③④の各枠内に入るあなたの気持ちとしては、こんな感じでしょうか?
①今は歌えそうになくても、歌いたいので全力でぶつかってみる
①今は歌えそうにない。もう少し実力がついたら歌ってみる
②今は歌えそうにもないから無理。でもせっかく勧めてくれたので頑張って歌い続けてみる
②今は歌えそうにもないから無理。もうちょっと自信ついたらにしよう
③僕(私)の歌の上手さを先生に認めてもらいたいといった承認欲求
④今まで知らなかったけど、歌ってみたら意外にカンタンだった🎶
ポイントは①と②の領域の時に生徒さんとトレーナーがどのようにレッスンの中でやり取りをするかです。
さわやか根性系(?)のトレーナーなら
やってみよー。歌ってみよー🎵
というお言葉を頂けますし、
トレーナーの中でアプローチの方向性とカリキュラムが組まれているのなら
この曲は次からにして、こちらを先にやってみようか。
なんていう方法もアリです。要はモチベーションから出たやる気が途切れなければ、何を選択してもよいわけです。
歌いたい曲が絞れない場合には、こんなやり方も
ある生徒さんに
歌いたい曲が多いのも考えものですネ。
と言われました。
こういう生徒さんは多く、こういった生徒さんほどそれだけ歌に対しての気持ちがある!歌に対しての感性が高い!という傾向が見て取れます♪
いろんな考え方ができますが・・・
5曲未満の場合と5曲以上の場合に分けて見ていきましょうか。
5曲未満の場合
5曲未満の場合ならば、3曲に絞りましょう。その3曲をレッスンで言ってくださいと伝えています。その3曲の中から1曲を選ぶ曲決めレッスンを行っています。
- 生徒さんと一緒に(YouTubeにアップされているものならば)YouTubeを観ながら一緒に確認、吟味していく。
- 曲は3曲とも順番にやります。その中のどれを最初にやるか?という事だけです。折角3曲選んだんだから、3曲ともやる方向性にして、どの曲からやるとよいのか?ということを一緒に決めていく。
- 生徒さんに歌詞を書いてきてもらう。または、打ち込んでもらう。場合によってはブレス(息継ぎ)の位置、タイミングを入れてきてもらう。譜面があったら譜面を用意してもらう。
このような流れです。
トレーナーも知らない曲は知りません。でもこれまでの経験からくる暗黙知から、
あ、これはリズムトレ主体でいこう。入り方のタイミングはじっくりやっていこう。
または
メロディが高音域で推移しているから、ペース配分が難しそうだ。のどに負担がかからないような体の使い方をやろう。
など判断できます。ボイストレーナーとはこのようなことも仕事です。もちろん知らない曲なら、その曲を歌ってみて体感しながら、歌う生徒さんのことを考えながらメニューを組み立てていますよ。
5曲以上の場合
5曲以上の場合、曲決めレッスンというよりも「曲順決め」レッスンにできます。最大曲数6曲かな。
この場合、プチライブレッスンということでやっています。
ワンバイブスは1レッスン50分なので、1曲5分とみて×マックス6曲=30分 レッスン時間で計算すると残り20分はウォーミングアップとコメントになります。
ライブのセトリ(セットリスト:MCをも入れた曲順番)なども決めるることが出来ます。1曲ごとの深堀はできません。ワンポイントアドバイスくらいしか出来ませんが、ライブ感覚を味わうにはよいレッスンとなり、結構人気ですよ。
曲順やMCの入れる位置を変えてみることで、実際にライブ前の感をつかんだり体感、経験ができるからです。
これ、楽しくないですか?コロナでライブも出来ずに悶々としている生徒さんもいると思います。このやり方はライブだけでなくカラオケでい~っぱい歌いたい人にも向いていますね。要は考え方なのです。